スキューバダイビングに年齢制限はあるの?
幅広い年齢層が楽しめるのもダイビングの大きな魅力
スキューバダイビングCカード取得は10歳から
まず、ダイビングができる年齢の下限ですが、ダイビング教育機関PADIの場合、成長期における水圧の影響などを考慮し、Cカード(ライセンス)を取得するには10歳以上である必要があります。10歳以上15歳未満は「ジュニア・ダイバー」認定となり、規準に特別な定めのない限り、講習の内容は成人と同じですが、講習中の最大深度と認定後の活動に以下のような制限があります。
■10~11歳
- 講習中の最大深度:12m
- 認定後:親、保護者、またはPADIプロフェッショナルと一緒に最大深度12mまで
■12~14歳
- 講習中の最大深度:ジュニア・オープン・ウォーター・ダイバーは最大18m、継続教育は最大21mまで
- 認定後:成人の認定ダイバーと一緒でなければならない
ジュニア・ダイバー認定を受けたダイバーは、15歳以上になると、成人のダイバー認定にアップグレードすることが可能です。
また、Cカード取得講習でなければ、年齢によって以下のように楽しむことができます。
■8~9歳:バブルメーカー
水深2mまでのプールで、初めて"水中で呼吸する"という冒険を体験するプログラムです。
■10歳~:ディスカバー・スクーバ・ダイビング(体験ダイビングプログラム)
プールもしくは海況が安定した海(水深6mまで)でスクーバ・ダイビングを体験(+オプションで水深12mまでの海でのダイビングが可能)
なお、未成年者がダイビングをするにあたっては、親権者の同意が必要となっています。
スキューバダイビングができる年齢の上限はなし
一方、ダイビングができる年齢の上限は特に決まっていません。最近ではダイビングを始める中高年も多くなってきており、ドイツの映画監督・女優として有名なレニ・リーフェンシュタールは70歳を過ぎてからダイビングを始め、100歳を超えても潜っていたという例もあります。ダイビングは、自分のペースで楽しむことができるレジャーなので、年を重ねても楽しみ続けることができるのです。とはいえ、ダイビングを安全に楽しむためには、加齢による影響には十分に注意が必要です。例えば、Cカード取得講習などに参加する際に提出が必要となる「病歴/診断書」では、過去の病歴に加え、45歳以上で以下の項目に当てはまる方は、事前に医師により「ダイビングに適した健康状態であるか」の診断を受ける必要があります。
- パイプ、葉巻、タバコを喫煙している。
- コレステロール値レベルが高い。
- 家族に心臓発作や脳卒中の病歴がある方がいる。
- 現在診療を受けている。
- 高血圧である。
- 食事療法で調整しているが糖尿病である。
近年のダイビング事故の傾向を見ると、40歳以上の中高年の事故者の割合が非常に高く、また事故の原因として、病気が原因というものも増えてきています。自分の健康状態を過信することなく、ダイビングに詳しい医師の診断を受けるなどして、自分の健康状態をきちんと把握したうえでダイビングを楽しむことをおすすめします。
【関連記事】