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消費増税に伴う需要の先食いにより、住宅販売でも反動減の影響があったことが内閣府の月例経済報告で明らかになった。

「景気は緩やかな回復基調が続いているが、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動により、このところ弱い動きもみられる」―― 4月17日に内閣府から発表された4月の月例経済報告に記載された景気の基調判断です。

消費増税に伴う需要の先食いの結果、個人消費や輸入、生産、そして住宅建設でも反動減の影響があったことが分かりました。基調判断は1年5カ月ぶりに下方修正されたことになり、改めて景気の腰折れが懸念されます。

ただ、こうした結果は当初から予想されていたわけで、住宅市場では2014年度税制改正により「住宅ローン減税」の4年間延長、最大控除額の拡充が決定し、また、低所得者の支援を念頭に「すまい給付金」制度が創設されました。一時の税負担の増加によるマイナスの影響を緩和するためです。

そのうえ、2014年度の税制改正では現行の耐震基準に適合しない中古住宅を取得した場合でも、取得後に買い主が所要の手続きを行い、確定申告時に必要書類を提出することで住宅ローン減税が受けられるよう条件が緩和されました。適用範囲の拡大というわけです。

4月に入り、ようやく改正内容の詳細が公表されましたので、本稿で要点を整理します。

これまでは契約前に耐震証明された中古住宅しか、ローン減税は受けられなかった 

住宅ローン減税の適用を受けるには、下記の築年数要件を満たす必要があります。たとえば、以下のような具合です。

  • 築22年の中古マンションは、耐震証明の有無に関係なく住宅ローン減税の適用対象になる(以下の築年数要件1に該当)
  • 築28年の中古マンションは、“売り主”によって耐震基準に適合していることが事前に証明されていれば住宅ローン減税の適用対象になる(以下の築年数要件3に該当)

 <住宅ローン減税の適用を受けるための築年数要件>

  1. マンションなどの耐火建築物では取得時時点で築25年以内
  2. 木造住宅などの非耐火建築物では取得時時点で築20年以内
  3. 耐震基準に適合していることが証明された住宅に関しては築年数を問わない

改正前は、中古住宅の「売り主」が事前に指定確認検査機関や指定住宅性能評価機関に依頼して耐震診断(必要に応じて耐震リフォーム)を受け、耐震基準に適合していることの証明がなされた中古マンションを「買い主」が購入した場合に限り、「買い主」は住宅ローン減税が受けられるようになっていました。「買い主」がマイホームの引き渡し(=所有権移転)後に自分で適合証明書を取得しても、住宅ローン減税は受けられませんでした。

しかし、14年度改正で適用条件が緩和されました。国策としてストック重視社会を標榜し、将来世代に承継できる良質な住宅ストックと良好な居住環境の形成を実現させるには、中古住宅にリフォームを施し、新築住宅に比肩するだけの性能向上を促す必要があります。中古住宅の再生を後押しし、既存住宅の再活用および耐震性能の底上げを目指すには、現行の耐震基準に適合しない高経年の中古住宅を取得した場合でも、取得後に買い主が所要の手続きを経ることで住宅ローン減税が受けられるようにする必要がありました。

次ページで、具体的な手続き方法について解説します。