実際のパフォーマンスはどうなのか
従来モデルと比べると、CPUのパフォーマンスは下がります。しかし、一般的な事務作業での文書作成や、電子メールやWebサイトの閲覧と言ったインターネットでの利用ではパフォーマンス不足は感じられません。動画サイトで映像を視聴する際にもパワーは必要となりますが、4K動画といった高解像度の映像を再生する際にもパフォーマンス不足はありませんでした。
差が出てくるのは、動画編集でエンコードをするとか、パフォーマンスが特に必要になる分野だけと考えて良さそうです。このような用途をメインにしなければ、動作周波数が下がるCore Mでも必要十分に利用できると言えます。
最近は、動画視聴や音楽鑑賞でノートパソコンやタブレットを使う用途もますます増加しているようです。スピーカーは背面側に搭載されていますが、Yoga製品ではノートパソコンで使う際や、タブレットモードで使う場合といった利用シーンに合わせて、スピーカーの位置が変わります。このため、使い方によって音も変わってきますが、MAXX AUDIOという音響調整用のソフトがプリインストールされていて、様々なシーンで十分満足できる音質で再生することが可能となっています。
この製品の特徴の1つにはQHD+という高解像度の液晶パネルを採用しているという点が上げられます。これは3,200×1,800という4Kには及びませんが非常に高精細な液晶パネルになっています。前述した4K動画の解像度には足りませんが、4K動画の再生時には現在一般的なフルHDの動画再生を遙かに上回る画質と色で動画を楽しむことが出来ます。
注意点もいくつか
本体はスタイリッシュで、パフォーマンスは通常の用途では問題なく、高精細な画像も非常に美しい製品ですが、気になるところも何点かあります。
ファンクションキーが無いキーボード
一つ目はキーボードです。
一般的なキーボードは数字キーの列の上に、ファンクションキーが備わっていて、ショートカットやメニュー表示に使えますが、このファンクションキーが存在していません。
このため、従来からファンクションキーを愛用していた方には戸惑ってしまうことが考えられます。
キーボードのタッチ感は、薄型の筐体を採用していながら十分な品質となっていますが、この点は注意が必要です。
特殊な電源コネクター
もうひとつは特殊な電源コネクターです。
最近のレノボ製品はNEC製品と共通したACアダプターが利用できることが特徴ですが、今回の製品ではUSB端子と共通化した特殊な電源コネクターを採用しています。
このため、レノボやNEC製品を持っていた方が、ACアダプターをそのまま利用すると言うことは出来なくなりました。その代わり、USB端子が増えたため、様々な周辺機器を使う場合には便利に利用できるようになります。
ちなみに、ACアダプター自体はUSB充電器風なので、付属のUSBケーブルを一般的なUSB充電器で使っても、2.1A程度の充電器では本体の充電は不可能でした。
ちょっと高めだがプレミアムな仕様を求める方に
価格は20万円程度と、ちょっと高めな価格設定になっていますが、SSDの容量が512GB、メモリ容量も8GBで当分満足して使用出来る仕様となっています。
高精細な液晶パネルと、進化したヒンジでスタイリッシュにノートパソコンとしてもタブレットとしても利用できるので、プレミアムな製品を探している人にはピッタリの製品となっています。