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菅野、坂本らの活躍で、14年巨人が絶好のスタート

球団創設80年を記念して、試合前のセレモニーにOB202人が集結するなど、今年は巨人にとって特別な開幕だった。菅野、坂本らの若手主力はそんな大舞台で見事な活躍を見せ、絶好のスタートをきる。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

野球・メジャーリーグガイド

メモリアルイヤーを見事な勝利で飾る

球団創設80年となる特別な開幕で、菅野、坂本ら若手主力が見事な活躍を見せた。

球団創設80年となる特別な開幕で、菅野、坂本ら若手主力が見事な活躍を見せた。

巨人が3月28日、東京ドームで行われた阪神との開幕戦で、4ホーマーを含む14安打12得点と打線爆発して、14対4と大勝。球団創設80周年のメモリアルイヤーに絶好のスタートを切った。

特別な開幕だった。1934年12月に前身の大日本東京野球倶楽部が発足してから、球団創設80年となる巨人。試合前のセレモニーには、長嶋茂雄終身名誉監督、400勝投手の金田正一氏、自宅のあるニューヨークから駆け付けた松井秀喜氏らOB202人が集結し、80周年を祝った。しかも、相手は宿命のライバルである阪神。この試合が決して“144分の1”でないことは誰でもわかっていた。原監督も「ファンを魅了するようなスタートを切りたい」と言い切っていた。

大先輩の前で“やらなければ”という意識が最も強かったのが、坂本勇人内野手(25)だったかもしれない。新1番打者として期待されながら、オープン戦は打率.189(53打数10安打)と低迷し、23打席連続無安打で終えていた。3対4のビハインドで迎えた四回二死、阪神の先発・能見の外角ストレートをバックスクリーン左へ叩き込んだ。同点となる今季1号が、巨人では4番目の年少スピードとなる通算100号。

「オープン戦の最後が全然ダメだったので、良いときのタイミングをイメージしていた」と久しぶりの笑顔を見せた坂本は、五回二死一、三塁から中前タイムリー、七回にも左前打し3安打2打点と大舞台で復活をアピールした。

マウンドには、菅野智之投手(24)がいた。2000年の上原浩治(現レッドソックス)以来となる2年目以内で開幕投手を射止めたが、四回に味方のエラーから4点を奪われた。しかし、味方打線が同点、逆転と援護してくれると、他の回はきっちりと0点に抑え、7回8安打4失点。球団では1960年の伊藤芳明以来となる2年目以内の開幕投手白星をマークした。

「助けられっぱなしでしたが、きょうのベストは出せたと思います。求められているものはもっと大きい。きょうのような投球では、ファンも納得してくれない」と新エースは白星に浮かれることなく、気持ちを引き締めた。

今年、東京ドームの人工芝が“フィールドターフHD(進化型)”に張り替えられた。繊維が30%厚くなった上に、新品のために芝が立つ。打球の勢いが殺され、投手には有利だが、野手からは「走るときにスピードが乗らない」との意見が出た。そこで球場スタッフが毎晩のようにローラーをかけて圧縮し、この日までに選手の要望に近い硬さにしている。

球団創設80周年のメモリアルイヤーに、巨人は選手たちも裏方さんも一丸となって、2年ぶりの日本一奪回へ向け、突き進んでいく。
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