遅いFPS スティールダイバー サブウォーズ
スティールダイバー サブウォーズは潜水艦を題材にしたシューティングゲームです。
それは時として過剰になりすぎ、ゲームをあまりしない人からすると、画面を見ただけでついていけないようなものに感じさせることさえあります。
ニンテンドー3DSのダウンロード専用ソフト「スティールダイバー サブウォーズ」は、そういうゲームが持つ進化の流れのようなものと逆を行くタイトルです。このゲームはファースト・パーソン・シューティング(以下FPS)、つまり主観視点で遊ぶシューティングゲームです。プレイヤーは潜水艦を操って対戦するのですが、その特徴を端的に言うと、遅いのです。
潜水艦は急に止まれない
人間を操作しているなら、さっと向きを変えたり、止まったり、走ったり、自由自在ですが、潜水艦ではそうはいきません
しかし、スティールダイバー サブウォーズは潜水艦のゲームです。プレイヤーは潜水艦を操作して撃ち合いをします。撃つのは魚雷。そもそも、発射ボタンを押した瞬間に弾が放たれるわけではありません。ボタンを押してからやや間があって魚雷発射、そこから敵に当たるまでさらに数秒。
遅いのは弾だけじゃありません。自分の移動も遅い。この場合に言う「遅い」というのは移動スピードが遅いというよりは、移動の変化が遅いとでもいいましょうか。なにしろ潜水艦ですから、いきなり速度をあげられません。移動を始めてからトップスピードに到達するまでに時間がかかります。当然、急には止まれません。曲がるのも遅い、直角になんて決して曲がれませんからね、旋回です、旋回。潜水艦ですから浮上したり、潜水したりしますが、やっぱりゆっくりです。
とにかくあらゆる動作が遅いこのゲーム。人によってはレスポンスが悪いと感じる人もいるかもしれません。しかし、だからこそ、遅いからこそ、このゲームには他とは違う面白さがあるのです。