与えられた時間は3時間
講習会は午後1時から5時までで、試験は4時からとのことでした。与えられたのは3時間。どれだけ効率のいい勉強ができるかで決まります。普段、教えている勉強法を自分自身で実践することになりました。条文の読み方は、全体の構成を押さえて、1条の目的をしっかりと読む。それから、個別条文を読む。個別の条文のポイントは、原則と例外、比較の関係、そこに注意して読む。特に例外を押さえるなどなど。
もちろん、講習の内容は聞いています。講習と試験が無縁のはずがありません。おそらく何かしら出るはずです。それも耳にしながら条文の確認をしていきます。幸いなことは、3年近く前に受けた講習の知識が少し残っていたことでした。しかし、圧倒的な知識不足を肌で感じながら、条文を読み込みます。冷や汗しか出ません。
講師だからこそ
普段講師をしていると授業の流れを意識します。3時間の授業を理解してもらうためには、やはり流れは重要なのです。講習を耳にしていると、明らかに流れがおかしいと感じるところがありました。あわてて付け加えているような印象を受ける説明もありました。なぜだろう?と思いました。
これは試験に出るからだと直感しました。そうなると、勉強の方法は違ってきます。条文の読み込みから、研修の方に力をいれるようにしました。よく聞くと、繰り返される説明箇所もありました。また、ゆっくりと説明する場所もありました。出題の可能性を感じずにはいられませんでした。
いざ、試験
4時になると「おまちかねの試験です」とアナウンスが。ブラックユーモアでしょうか。しかし、これ以上、私の心を暗くすることはできません。やるしかないと意を決します。問題は10問。ラッキーです。実力と点数は問題数が多いほど一致します。問題が少ないほど、弱者には有利です。問題を見ると、予想通り、研修で触れていた知識が出ていました。もちろん、それだけではありません。基本的な条文も出ていました。
慎重に問題を解いていきます。頭に知識を入れはしましたが、その知識を使いこなしていないので、ふわっとした感じがします。付け焼刃の勉強の典型例です。何とか試験を終えることはできました。
さて、その結果は
解答が配られて、自分で答え合わせをします。嫌な瞬間です。何とか8割はとれました。背もたれによりかかります。今日初めて椅子によりかかったが気がしました。「何とか剥奪は免れただろう」と思うと、疲れがどっと出ました。会場も安堵感に包まれていました。しかし、日帰りなので、これから新幹線に乗って帰らないといけません。重たい体を引きずるようにして、会場を後にしたのでした。
自業自得とは言え、心身ともに疲れた名古屋遠征でした。