ドラマ/刑事・推理・サスペンスドラマ

さすらい刑事宇津井健とはぐれ刑事藤田まことの共通点

宇津井健さんがお亡くなりになりました。テレビドラマでの出演を思い返すと、同じく連続ドラマの主演として長い間活躍した藤田まことさんと共通点が多くあります。そんな視点から活躍を振り返ってみます。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

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宇津井健さんが3月14日、82歳でお亡くなりになりました。

デビューは映画でしたが、人気が高まったのは『ザ・ガードマン』以降のテレビドラマから。それ以降、連続ドラマの主演として長い間活躍しました。そのキャリアを振り返ると、タイトルに書いた藤田まことさんとかぶるところがあります。

そんな視点から、宇津井さんのご冥福をお祈りしつつ、テレビドラマでの活躍を振り返ってみましょう(以下、敬称は略させていただきます)。

金曜夜9時と10時の男

1970年代には宇津井健はTBS系金曜21時台のドラマ主演が多く「金曜夜9時の男」でした。1965~1971年の『ザ・ガードマン』(これは21:30からの放送)から始まり。1972年の『シークレット部隊』、1972~1973年『燃える兄弟』と事件ものが続きます。

そして1973~1974年のホームドラマ『顔で笑って』で娘役として山口百恵が登場。ここから『赤い迷路』に始まる「赤いシリーズ」(1974~1980年)に突入。全10作中5作に主演(うち山口百恵との共演は三作)、それと山口百恵引退スペシャルの『赤い死線』にゲスト出演。このころに「理想の父親アンケート」をすれば宇津井健がトップだったでしょう。

「赤いシリーズ」はおりしもDVDマガジンが発売中です。

 

一方、藤田まことといえば「必殺シリーズ」の中村主水。『必殺仕事人』でスタート当初は土曜22時台でしたが1975年の『必殺仕置屋稼業』で金曜22時台に変わり、1987年まで続きました。こちらは「金曜夜10時の男」です。


二つの顔

「赤いシリーズ」と平行して宇津井健の主演作が多かったのは日本テレビ系月曜21時枠。『たんぽぽ』シリーズなど1973~1983年の間に7作主演しています。まじめで熱くていい人イメージは同じですが「赤いシリーズ」は医師、検事、大学教授などダンディな役に対して、こちらは職人などのべらんめえキャラ。東京の深川生まれだけにこちらの方が地に近かったのでしょうか。『渡る世間は鬼ばかり』の二代目岡倉大吉もこちらの路線です。

藤田まことも中村主水で普通のコミカルなところと「仕事」の時のシリアスなところの二面性が特徴。二人とも得意パターンが二つあります。

次は「長い間、連ドラ主演で活躍

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