まずは、今いるクラスを卒業すること
競走馬は、成績に応じて色々なクラスに分けられます。シャドウダンサーのような3歳馬は、現在、以下のような三つのクラスが存在します。--------------------------
【オープン】
【500万下】 ←シャドウダンサーは今ココ!
【未出走・未勝利】
--------------------------
所属クラスを決めるのは、各馬が1着(G1~G3のレースは2着も含む)になって稼いだ賞金。シンプルに言うと、そのクラスのレースに勝てば上のクラスに昇格できます。
皐月賞や日本ダービーなどのG1レースは、もちろん最上位である「オープン」クラスのレース。一方、シャドウダンサーは2戦1勝。まだデビュー戦を勝ったのみなので、「未出走・未勝利」クラスを脱して「500万下」にいる状況です。ですから、16日に行われる500万下のレースを勝って、オープンクラスに昇格しようという考えなのです。
何やらややこしい話ですが、とにかく6月1日の日本ダービーに出るために、まずはここを勝ち、そして次走でダービーの出走権を獲得する……というのが青写真。となると16日のレースで足踏みするわけにはいきません。ちょっと不安な気持ちもあるのですが……。
心強いのは、かつて一緒に走ったライバルの活躍
今回のレースが行われる中山競馬場は、最後の直線が短く、コーナーも小回りで「難しいコース」とされます。そのため、実力だけでは勝てないことも……。休み明けのシャドウダンサーにとっては、決して楽なレースではありません。それでも勇気づけてくれるのは、シャドウダンサーが2戦目の黄菊賞(※これも500万下のレース)で戦ったライバルたちのその後の活躍。シャドウダンサーが休養していた間に、他のメンバーは多くが出世しています。
------------------------
【黄菊賞 5着までの馬たちの現在】
1着 トゥザワールド⇒G2を制すなど4連勝中。皐月賞の最有力候補に
2着 シャドウダンサー
3着 オーシャンヒーロー⇒屈腱炎というケガを発症し、無念の長期休養
4着 キングズオブザサン⇒500万下のレースを勝ち、G3でも2着
5着 ヴォルシェーブ⇒500万下を勝利
------------------------
3着のオーシャンヒーローは残念ながら故障で離脱してしまいましたが(こちらもスター候補だっただけに残念……)、他の3頭は順調そのもの。1着のトゥザワールドに至っては、今や世代トップクラスの評価を得ています。その中で2着になっているのですから、期待せざるを得ません。
昨年11月に激突し、1・2着となったトゥザワールドとシャドウダンサー。2頭の立ち位置は数カ月でずいぶん変わってしまいましたが、あの日ハイレベルな戦いを繰り広げたことは紛れもない事実。幼い頃に相まみえた戦友と、もう一度同じ舞台で勝負する日を目指して。シャドウダンサーは再びレースに挑みます。
という風に、自分のポエマー精神に火がつくほどの盛り上がりを見せるシャドウダンサーの復帰戦。しかもその舞台は、千葉県船橋市の中山競馬場。これまでは関西の競馬場でレースに出ていたのですが、今回は初めての関東! 東京在住者にとっては、レースに臨むシャドウダンサーを間近で見られるチャンスです。
近いようで遠かったシャドウダンサーとの距離感……なんて、そんなことはどうでもいいのですが、まずは無事に、復帰戦を戦ってほしいと思います。そして何とか勝利をつかんでもらいたい。
なおレースの模様は、BS11の『BSイレブン競馬中継』でも見ることが可能。レースは13時スタートです。
(リンク)
シャドウダンサー|netkeiba.com
トゥザワールド|netkeiba.com
BSイレブン競馬中継|BS11オフィシャルサイト
JRA|中山競馬場