必ず一人の教師ではなく、チームでいじめへの対処法を
いじめの対処法は?教師たちに出来る事とは
<目次>
「この事態を心配している人から連絡があった」
いじめの報告を受けてから、いじめ加害者に事情を聴くときには「この事態を心配している人から報告があった」で教師全員で統一します。本人、親、友人など報告が誰からあっても、統一をして、「チクった」と言って報復したり、加害者やその親が「誰がそんなことを言ったのか」と言いがかりをつけるということを防止するためにも、教師の対応を統一しておく必要があります。加害者を同時に呼び出し、15分間の事情聴取をする
加害者を同時に一対一で
加害者の発言を検討し、いじめの事実を確定し、認定させる
聞き取りの結果を情報交換、再検証
加害者に反省させる―できれば涙を流すところまで
加害者に、反省をさせます。小学校の中学年まででしたら、「いじめはいけないことだ」ということを伝えるだけで反省をしてくれることもありますが、高学年、中学生以上になりますと、叱ったり、脅すだけでは反省まではいきません。それには、教師が本当に生徒の立場に立ち、その子のことを真剣に良い方向に導きたいという熱意が必要なのです。加害者がこれまでがんばってきたこと、つまり、部活動や体育祭、文化祭などを思い出させて、評価をし、明るい未来を示し、教師も期待、信頼していたということをまず伝えます。その上で、「それなのに、何をやっているのか。」「頑張っていた○○〈生徒名〉はどこに行った?」などと話しかけます。そこに反省の心が生まれます。加害生徒がなくところまで行くと、報復や再発ということはありません。被害者への謝罪
いじめの事実を認め、泣くまで反省したのち、加害者に考える時間を与えます。この考える時間を与えることで、より深い反省に導き、一週間ほどを置いてから「被害者に謝罪すること」を許可します。すぐに謝らせると浅い反省になってしまうのです。
そして、この心からの謝罪は被害者にとっても、加害者にとっても重要なのです。加害者は、深く自分を見つめることにより、再発を防ぐことができますし、被害者にとっても、傷ついた心を癒す大切な機会となるのです。いじめ被害がトラウマとなって、大人になっても人間関係でつまずいてしまう人もいますが、加害者からきちんと謝罪をしてもらうことはこうした事態をも防ぐことができます。
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