よもぎの見分け方……裏が白いのが特徴
きんとんに少しよもぎを混ぜても、春の香りがする和菓子に。
食用に摘む時には、車の交通や犬の散歩等に使われていないようなきれいな場所で摘みましょう。よもぎの特徴は、葉の裏が白く毛があること。
見た目似ているムラサキケマンという毒草がありますが、これは白くないので注意してください。多年草で前年からの固い葉も残っていますから、指先で軽くつまんで切れる柔らかくて、瑞々しい新芽を摘んで使いましょう。
よもぎ調理の下処理……一度茹でて、水でさらして
摘んだり、買ってきたよもぎの葉は、よく洗い、固い部分や赤っぽい葉は除いて、一度さっと茹でて水にさらしてアクを抜きます。栄養成分を生かすには、茹でたり水でアクを抜かない方がよいという面もありますが、おいしく食べられなければ意味がありません。ペーストにしたりしてから小分けして冷凍保存をしておいてもよいですね。近年は奈良県や北海道など、機能性の高いよもぎを栽培する地域もありますので、市販を利用することもできるでしょう。またよもぎの干葉やパウダーは、製菓材料や自然食品の売り場などにも売っています。パウダーは使いやすいですし、十分香りもします。
使い方のポイントは、一度にたくさん使わないこと、好みの程度を確認しながら少しずつ加えましょう。私は、この時期、芋などできんとんを作る時によもぎを少し加えて「若緑」というようなネーミングで和菓子を作ったりします。
自宅で簡単にできるよもぎの楽しみ方
よもぎ餅やパンに混ぜる他にも、天ぷらや、和え物、洋風のムニエルなどのソースにしても春の香りが楽しめます。干してお茶にするのもよいでしょう。よもぎ単独では飲みにくい場合は、他のお茶とブレンドすると飲みやすくなります。若い方には、エステなどのよもぎ蒸しという座浴に使うという話題の方が、ピンとくるかもしれませんね。家では簡単に干葉をお風呂に入れてもよいですね。湯が茶色になり、浴槽に色が残ったり体をふく時にタオルに色がついたりするのでご注意を。
参考/
・「健康食品」の安全性・有効性
・ヨモギの抗酸化作用についての研究(関西医療大学)
・十勝産香野菜を用いた揮発成分の評価と加工法(北海道立十勝圏地域食品加工技術センター)
・日本農業新聞
・食と健康の文化史(MARUZENBOOKS)
・摘み菜がごちそう(山と渓谷社)
・薬になる植物図鑑(柏書房)
・日本たべもの歳時記(+アルファ)
その他