規模をいかした充実の共用施設
現地は晴海通りから1本入った場所にある。前面道路との境界を強調するものは一切なく、空地はソリッドな地面と直線で仕切られた水盤が点在している。白いサッシュ格子とガラスウォールのエントランスホールは中が透け、2階に上がるエスカレーターが外からも見える。大きなキャノピーもスクエアである。2階は、順にカフェラウンジ、プライベートルーフテラス、その奥にキッチンスタジオ、キッズルーム、フィットネスルーム、ゴルフレンジ、エグゼクティブルーム(書斎個室)と共用施設が巡るように配置されている。地域用防災備蓄倉庫も2階に。かまど付きの非常用キッチンやリアカー、マンホールトイレなどが常備されている。
30階には北西角にクロノラウンジがある(下の画像)。バーが併設されており、曜日によってはバーテンダーによるドリンクの提供が受けられるようだ(有料)。ゲストルームは2階に1室、30階に2室用意されている。
南方向の眺望
豊洲界隈のタワーで実感するのは、都心方面の夜景の魅力である。北向きになるがタワーは意外に明るく、日照より眺望のメリットが勝る。今回の晴海は、南方向がオーシャンビュー。市場でもはじめてに近い事例となるはずだ。あいにく内覧時は曇り。晴天の日は印象が変わるだろう。32階モデルルームからは建設中の「スカイズ」が正面に。晴海地区のツインタワーも工事中。(東京五輪2020の)選手村の位置も見える。これからわずか数年の間に様変わりすると思うと不思議な気がする。人間の感覚は空間の広がりを相対的に捉える傾向があるのか、あまりに開放的な所から居室に移ると、それが平均的なサイズ以上であってもゆとりを数値ほどは感じないのかもしれない。
このタワーマンションで間違いなくいえることは、「共用施設(2階と30階)をいかに有意義に活用できるか」ではないだろうか。とくにプライベートルーフテラスとつながるラウンジとパーティールーム(キッチンスタジオ)は大規模多しといえど、他にはない恵まれた条件を有している。資産価値を重視して物件を探す人が増えているが、大規模マンションはスケールだけで優位な立ち位置にあると考えて良い。とくに共用施設が充実している物件は。無論、入居者たちの管理への自覚が前提になる。
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