新宿・歌舞伎町にデザイナーズホテルが登場
いまや新宿・歌舞伎町は海外から日本を訪れる観光客にとって憧れの“聖地”ということだそうです。このことを目の当たりにしたのが今回ご紹介の「新宿グランベルホテル」での宿泊体験。いまや歌舞伎町界隈のディープな雰囲気は、逆説的に最も象徴的な“クール”な日本ということになるらしい。新宿グランベルホテル、客室数は380室。デザイナーズホテルとしても注目すべきホテルであります。新宿歌舞伎町の区役所通りから一本中にところに、同ホテルの地上17階建て、白亜の建物が燦然と聳え建っています。周囲の建物との対比では首一つ抜けているという感じです。
エントランスロビー
エントランスロビーは天高で6mはあろうかという壮大な空間。正面にフロントレセプションが設けられています。ガイドがチェックインしたのは平日の夕方5時過ぎ。欧米系のシニアのカップル、チャイニーズのグループ、典型的なバックパッカー(後で聞いたらオーストラリアからのお客様)、かと思えば典型的なビジネス出張族といった面々が一列に並ぶ姿はなかなかお目に掛かれない光景。これぞ、まさに同ホテルらしい一面だと納得。
1階のロビーフロアにはラウンジが設けられており、数組のゲストが陣取っています。エレベーターは全部で3基。その奥に飲み物やスナック用のベンディングマシンがずらっと並んでいます。なかにはストッキングまであるというユニークなもの。何人かの外国人が珍しそうに眺めています。
イタリアの人気インテリアブランド「Successful Living from DIESEL」が手掛けた「ザ・リゾートスイート」
さて、ガイドの予約した部屋は17階(最上階)の「ザ・リゾートスイート」(60平方メートル)。手元に設計者のコメントを記したメモがある。「都心のリゾートはどんなものかを体現したスイート。Successful Living from DIESELのモダンな家具とリゾート感を掛け合わせた、新しい感覚のデザイン。一言でいうと“リゾート”だが、いわゆる自然に囲まれたリゾートとは違い、新宿という賑やかな街の中に居ながら一瞬日常を忘れ、リフレッシュできるような感覚。そんな寛ぎのあるリゾート感を取り入れた屋外のガーデンテラスは、アウトドアバスも楽しめる。ゆったりとしたベッドルームからは、大都会の夜景も楽しむことができる大人のためのシティリゾートです」とあります。
また、イタリアのインテリアブランド「Successful Living from DIESEL」からのコメントとして「その作品を置く空間の空気に厚みを持たせる表現を大事にしています。描く対象物を誇張、強調し起伏や色を借りより強く魅力的な形にする。細部を作るのではなく全体としての造形が美しい細部になる表現を目指しました」と解説しています。
この部屋のインパクトは最初の入室から既に始まります。ドアを開けた瞬間、部屋の入口にある照明が点灯、カーテンが広がりBGMが流れ出します。そういう風にコンピューターでプログラムが組まれているんですね。これはとてもスマートな方法。
そして、セカンドサプライズが待っています。それは部屋の奥に進むと、突き当りのバスコーナーの手前、右側にまるで坪庭のような空間が目に入ります。なんと、ここはアウトドアバス。まだ2月の頃には寒気が肌を刺します。それだけにまるで露天風呂に入ったかのような錯覚も覚える天空ユートピアです。客室空間の中に設けられた露天風呂のような空間。ペントハウスならではの構造上のギミックとも言えますね。
ベッドはキングサイズ(縦2000mm)で、上質のリネン類がベッド空間の高いクオリティを証明してくれます。大きく開いたガラス窓からは新宿の異次元空間が世空に浮かび上がります。
また、部屋の入口に設けられた棚にはワインボトル(2000円レベルのもの)が置かれてあったり、「illy」のエスプレッソマシンが備えられています。デカフェを含め4種類もエスプレッソが楽しめるのはうれしいですね。