売却損が所得税の控除対象になるのは3月いっぱい
リゾートにつきものともいえるゴルフ。ゴルフ会員権は今、手に入れやすい価格になってきた
売却したい人が増えると、購入価格は安くなる?
どれくらい影響するかというと、総所得1000万円の人は譲渡損がない場合、所得税約98万円、住民税約71万円です。一方、譲渡損が200万円あると所得税は約40万円の還付、住民税減税額は20万円になります。ゴルフ会員権はバブル時はもちろんのこと、バブル以前から高く、名門ゴルフ場では1億を超えるところはいくつもあり、さらに数億というコースもありました。関東ゴルフ会員権取引業協同組合調べによる関東・静岡の指定銘柄150コースの単純平均値の過去30年間の最高値は平成2年の2月の4388.3万円。逆に最安値は平成24年11月の190.1万円です。329コースの単純平均相場でみると、平成19年あたりで330万円前後、平成23年からは200万円を切っています。
ここ10年くらいの間にゴルフ会員権を購入された人は、すでに安くなっている時期に購入されていますから問題はありませんが、昭和40年代、50年代に購入された人は大きく下落しています。その時期に現役でプレイされていても、高齢のため使えていないこともあるでしょう。
そこで、ゴルフ会員権を持っているけど、もう使っていないので売りたいという人にとってはこの時期は見逃せません。
「今のうちに売却したいという人は多いようです」と話すのは関東ゴルフ会員権取引業組合の佐藤さん。売り物が増えると市場原理で価格は下がりますが、週間の平均値で見るかぎり、極端には下がってないようです。「売却数が増えると相場が下がる要因にはなりますが、今、売却する人の会員権はかなり下がっているので、相場として下がらないのでは」とのこと。とはいえ、流通数が増えると、購入する側には選択の幅が広がります。
同様にリゾート会員権についても同じことがいえるかもしれません。
いずれにせよ4月になると、急いで売るメリットがありませんから品薄になる可能性も。欲しいゴルフ場の会員権や、中古リゾート会員権の購入を考えている人にとって、この時期は見逃せません。