金子半之助の天丼はかなりのボリュームだった
人の名前がそのまま店名になっているのだけれど、この「金子半之助」は天ぷら職人としても高名だったオーナーの祖父のお名前だそうだ、そんな会話が後ろのほうから聞こえてきた。と、行列がぐんと進む。暖簾の前に8人ほどが座れる椅子とベンチが現れる。ここまでくれば暖房器具があり、もうすぐという感じだ。腰をおろしてからは、あっという間に列が進んだ。客席は一階と二階があるようで、僕は二階に案内された。着席してスマホを見ると14時28分。お店に入ると、黒豆が入った湯のみがある。そこにお茶を入れて飲む。ああ、なんておいしいんだ。体が温まるね。あと、がりごぼうという甘酸っぱいお漬物があって、これも食べ放題。うまい。
大行列のわけは、天丼が目の前に置かれてわかった。これまでネットの画像では見ていたけれど、実物を目の当たりにするのは初めてだが、その迫力はすごい。たしかにお徳感がハンパない。そういえば、後ろに並んでいた中年のご夫婦も来るのは2回目だとおっしゃっていた。行列を維持しているのは、リピーターも多いからだろう。さて、箸を入れると、サクッとしている。今風の軽い天ぷらだ。見た目のボリューム感ほど、重さはない。柚子の皮などがアクセントになって、最後までおいしくいただけた。