年齢とともにどんどんと低下する握力
文部科学省の体力測定のデータによると、ものを握る力、握力は年齢と共にどんどんと衰えていくことがわかります。文部科学省「平成20年度体力・運動能力調査」による握力の年齢別推移。年を取ると握力が下がっていくのがわかる。
男性の場合は30~34歳に48.24kgだったものが75~79歳で34.26Kg、女性の場合は30~34歳に29.04Kgだったものが75~79歳で21.98Kgまで低下しています。しかもこれは日常生活活動テストが受けられる健康な状態の人たちを対象に行った調査ですから、怪我をしていたり体調が悪かったりすれば、結果は更に下がるだろうと推察されます。
握力が低下すると家の中でも困ったことが起きる
ドアノブを握って回すという単純な動きも、握力が下がると滑って回せなくなる
例えばドアノブを握って回すという単純な動きも、握力が下がると握りしめることが難しくなり、指が滑って回すのに苦労をするようになります。
また、手のひら全体を使って握りしめるだけでなく、指先に力を入れてつまんだり引っ張ったりするような動きにはもっと力が必要ですから、更に困難になることが予測されます。
握力が低下しても暮らしやすい家にするバリアフリーリフォーム
サッシのフチに指先を掛けて開閉するには指先に力が必要
- 握り玉のドアノブを回す
- 小さなつまみが付いた収納扉を開ける
- つまみをつかんで引き出しを開ける
- サッシのフチに指先を掛けて開閉する
- 引き戸の取っ手のくぼみに指先を掛けて開閉する
- 水栓金具の蛇口を握ってひねる など
ガイドYuuは今から20年ほど前、左手だけですが、怪我によって握力が大きく低下しているので、上記のような行動には苦労しています。他に日常の動作としては、フライパンなど取っ手が1本の鍋を持ち上げたり、ビンの蓋を開けたりするのが難しくなります。
では、次のページでは、年をとって握力が低下しても暮らしやすい家にする!ドアや収納、サッシのノブ取っ手のバリアフリーリフォームをご紹介します。