あの頃の「前衛」を知る
渋谷区立松濤美術館(渋谷):ハイレッド・センター:「直接行動」の軌跡
渋谷駅からてくてくと歩くこと十数分。完成な住宅街に佇む、白井晟一設計のインパクトある建物が人気の美術館、松濤美術館が、改修による1年近い休館期間を経てリニューアルオープンしました!ここで行われる展覧会、第一弾が「ハイレッド・センター:「直接行動」の軌跡」です。
ハイレッド・センターとは、高松英郎(高をとってhigh)、赤瀬川原平(赤をとってred)、中西夏之(中をとってcenter)という1963年に結成された若き前衛芸術家3名からなる集団です。安保闘争があり、ぐんぐんとおどろくべきスピードで成長を遂げていく日本において、彼らは平和の日々のなかに、エッジの鋭い芸術を投げ込むことで「日常」を「撹拌」しようとしました。
山手線の車内やホームでパフォーマンスを行ったり、東京オリンピック開催直前の銀座の並木通りでゲリラ的に「首都圏清掃整理促進運動」おこなったり、都市のあちらこちらで行われた行動や、千円札裁判(赤瀬川原平が芸術作品として千円札の模造品を作ったところ、ニセ札犯として起訴され、最高裁まで争った事件)など、世の中に波紋を投げかけた彼らの活動は現在に至るまで50年以上も国内外の注目を集めています。
この展覧会は、彼らの業績を総合的に紹介するもの。パフォーマンスを含む彼らの活動は、写真やパンフレット、映像資料などさまざまな観点から紹介します。かなり重厚な展覧会ながら入場料が300円というリーズナブルさもうれしいもの!
■DATA ハイレッド・センター:「直接行動」の軌跡について
展覧会名称:ハイレッド・センター:「直接行動」の軌跡
会場:渋谷区立松濤美術館
会期:2014年2月11日(火)~3月23日(日)
開館時間:10:00-18:00(企画展期間中の毎週金曜日は19:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(月曜が祝日の場合はその翌日)
Web: http://www.shoto-museum.jp/
以上、2014年3月オススメの展覧会でした!
休日のお出かけにぜひ美術館へお出かけください。