アート・美術展/おすすめ展覧会・イベント情報

2014年3月のオススメ展覧会・美術展(3ページ目)

日本全国の2014年3月のオススメ展覧会・美術展を紹介。森アーツセンターギャラリー(六本木)「テート美術館の至宝 ラファエル前派展 」、三菱一号館美術館(丸ノ内)「ザ・ビューティフル」、国立新美術館(六本木)「イメージの力― 国立民族学博物館コレクションにさぐる」、十和田市現代美術館(青森県)「妹島和世 + 西沢立衛 SANAA 展」、リニューアルオープンした渋谷区立松濤美術館(渋谷)の「ハイレッド・センター」。

浦島 茂世

執筆者:浦島 茂世

美術館ガイド


美術館と博物館の新しいコラボレーション
国立新美術館(六本木):イメージの力―国立民族学博物館コレクションにさぐる


アサフォ結社の旗undefined 民族:ファンティundefined国名:ガーナ 1940年頃制作 国立民族学博物館蔵undefined 写真提供:国立民族学博物館

アサフォ結社の旗  民族:ファンティ 国名:ガーナ 1940年頃制作 国立民族学博物館蔵  写真提供:国立民族学博物館

国立民族学博物館(大阪府)をご存知ですか?世界各地の造形物や生活用具などを所蔵する世界最大級の民族学博物館(通称:みんぱく)。その所蔵数はなんと約34万点!常設展示だけでも1日中いることができる、とても面白い博物館です。

このみんぱくと国立新美術館が夢のコラボレーション。博物館の膨大な収蔵品を「アート」の側面からスポットを当て、美術館の展示室で展示するという試みの、新しいスタイルの展覧会がこの「イメージの力 ― 国立民族学博物館コレクションにさぐる」です。

有史以前から文明が発達した現在に至るまで、人間は「イメージ」をさまざまな方法で形にしてきました。目には見えない神や精霊を視覚化したり、色や形、大きさを使って権威や崇高さを演出したりすることや、既存のイメージを発展させて新しいイメージを創りだすこと、世界中で無限の数のイメージが生み出されてきています。

この展覧会では、この「イメージ」をテーマに、地域や文化をこえた様々な造形物や生活用具を展示しています。たとえば、ガーナの民族・ファンティの人たちが作ったオリジナル軍旗。この左上のユニオンジャックは、イギリスとは関係なく「俺たちは強いぞ」という意図でつけられたもの。民族の外にあるイメージを取り込み、ガーナの地で新しいイメージとして使われている一例です。

ほかにも見どころは盛りだくさん。とくに展示のプロローグは、壁一面を飾る世界各国の仮面や、「美術ってなんだ?」と考えずにいられなくなるエピローグ(実際に美術館で内容をお確かめください!)は圧巻。
イメージとはなにか?美術とは?文化とは?と、考えずにはいられなくなる展覧会です。

■DATA 「イメージの力― 国立民族学博物館コレクションにさぐる」について
展覧会名称:イメージの力― 国立民族学博物館コレクションにさぐる
会場:国立新美術館
会期:2014年2月19日(水)~6月9日(月)
開館時間:9:00-18:00(金曜日は20:00まで、4月19日(土)は22:00まで開館)
※入館は閉館の30分前まで
休館日:火曜日(ただし、4月29日(火)および、5月6日(火)は開館、5月7日(水)は休館)
Web: http://www.nact.jp/
「イメージの力」展 Facebook : https://www.facebook.com/the.power.of.images

次のページでは十和田市現代美術館(青森県):妹島和世 + 西沢立衛 SANAA 展を紹介します。
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