世界文化遺産ビリカとも縁の深い、歴史ある町シグトゥーナ(Sigtuna)
町の至る所にあるルーン文字の石碑が、シグトゥーナの歴史を物語っています
シグトゥーナよりも少し前にできたのが、メーラレン湖に浮かぶ世界遺産の町ビリカ(Birka)(現存せず)。スウェーデン最初の町らしい町と言われたビリカですが、そのビリカよりも、位置的に敵に対する防御がしやすく、商業に向いていると判断されて作られたのがシグトゥーナです。
シグトゥーナは、バイキング時代から中世時代の1200年頃まで100年以上に渡って栄え、町の周辺には多くのルーン文字の石碑、古代の遺跡や古墳が点在しています。スウェーデンの歴史に深く関わっているシグトゥーナからスウェーデン中に広まったものの代表にキリスト教があります。スウェーデン初のキリスト教徒の王様、オロフ・シェートコーヌング(Olof Skötkonung)が町を支配するようになると、シグトゥーナには教会が建てられ、スウェーデンのキリスト教の普及に大きな役割を果たしました。
この王様は、スウェーデンでコインを初めて作った王様としても有名であり、995年頃にイギリスのものをモデルとしてコインの作成を始めました。これによって、シグトゥーナは商業都市としても発達していくことに。1000年代に入ると世界的にも有名な町となり、多くの他国の王様が町を訪れたことが様々な文書に記録されています。
その昔、バイキングが行き交ったメーラレン湖は、人々の憩いの場となっています
今回は、ストックホルムから日帰りで楽しめる、スウェーデンの歴史を語るのに外せないシグトゥーナの町のアクセス方法や見所などをご紹介します。
こちらの記事も合わせてどうぞ>>>バイキング時代の世界遺産、ビリカとホーブゴーデン
シグトゥーナへのアクセス方法
アーランダ空港とストックホルムの間に位置するシグトゥーナへは、ローカル電車(Pendeltåg)とバスを利用して訪れることができます。ここでは、ストックホルム からのアクセス方法をご紹介します。■ ストックホルムからローカル電車とバスを利用する場合
ストッホルム中央駅から、ローカル電車でマーシタ(Märsta)行きに乗り40分程で終点マーシタへ。マーシタの駅前からシグトゥーナ行きのバス570番もしくは575番に乗り、約20分ほどでシグトゥーナのバスターミナルに着きます。
ストックホルムからの電車は、平日は1時間に4本、土日は、1時間に3本出ています。詳しい電車とバスの時間は、ストックホルム・ローカルトラフィック(Stockholms lokaltrafik: SL)のホームページで検索を。
シグトゥーナは、ストックホルム・ローカルトラフィックの区分で「ゾーン3」になり、運賃は72クローネ。ストックホルムから日帰りで往復して観光をする場合は、115クローネの1日券(24時間有効)がおすすめ。チケットは、市内のコンビニエンスストアやストックホルム中央駅の窓口や改札などでお求めいただけます。