キットのズームレンズは「18-55mmF2.8-4 R LM OIS」。27~84mm換算のレンズで光学手部補正機能を内蔵する。
センサーを一新した高画質モデル
「FUJIFILM X-E2」は同社のハイエンドモデル「X-Pro1」からハイブリッドマルチビューファインダーを省略した廉価版と思われがちですが、このファインダーの仕組みはとても複雑で、しかも光学ファインダーは撮影に不可欠とは言えない贅沢品です。つまり実質上「X-E2」こそミラーレスXシリーズの中核であり、その証拠に「X-Pro1」よりも早くモデルチェンジして「X-E1」から「X-E2」へと進化しています。一番の進化点は光学ローパスフィルターを使わないセンサーの採用です。ローパスフィルターはモアレ(干渉縞)を防ぐためのものですが、それ自体も解像度を落としてしまう、いわば必要悪です。富士フイルムは画素の配置を工夫することでモアレを防ぐことに成功、ローパスフィルターを排除しています。このため、他社のローパスレスモデルのように「解像度は高いけれど場合によってはモアレが出る」という心配がありません。さらに銀塩フィルム時代から問題になっていた絞り込みすぎると解像度が下がる「光の回折現象」を独自のデジタル技術によって回避することに成功しました。点像復元処理という難しい名前が付いていますが、簡単に言えば絞り込んでもシャープになる絞りの限界を引き上げたのです。またセンサーを一新することで、センサーが受けた光を使ってAFを動かす位相差AFを採用。加えて暗い所に強いコントラストAFを組み合わせたハイブリッド式のAFを搭載しました。ミラーレスが苦手なAFの速度を従来モデルの約2倍以上高速化すると同時に、起動時間0.5秒、撮影間隔0.5秒、1秒間に7枚の連写ができます。
露出補正はプラスマイナス3段階に拡張され、シャッター速度ダイヤルは視認性が高められた。右上にはWi-Fiボタンが割り当てられた。
Wi-Fiボタンを押すと通信開始、次にスマホのWi-Fi接続先でX-E2を選択する。
専用アプリは2種類あり「Photo Receiver」を使えばパスワード入力不要で知人や仲間と「X-E2」で撮影した画像データをシェアできる。