SUZUKI(スズキ)/スズキ

スズキ・ハスラーはカワイイ顔して意外にハードな走り(2ページ目)

発売後1か月を待たずにどうやら月間目標台数の3倍超となっているスズキ・ハスラー。正確な数字は分からないが、とにかくバカ売れだという。愛嬌のある顔つきが目を惹くが、乗ってみるとスズキらしく本物志向で驚かされた。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

NAでもパワーは十分

スズキ・ハスラー・エンジン

写真は64psのターボだが、52psのNAエンジンでも街中中心なら必要十分以上のトルク&パワーでスムーズな走りが光る

最高出力52ps/6000rpm、最大トルク63Nm/4000rpmのNAエンジンと64ps/6000rpm、95Nm/3000rpmのターボを用意するが、結論からいえば街中中心ならNAでも本当に十分。

NAは走り出しからスムーズで、一般道なら流れを容易にリードできるし、それほどエンジンを踏み込まなくても容易に速度を乗せることができるから、後から乗ったターボは確かにパワフルだけれど少なくても一般道が中心なら過給器の助けがなくてもいいと思わせる出来映え。

しかもアイドリングストップ付きのNAとターボの燃費を比べると、前者は29.2km/L、後者は26.8km/Lで、2.4km/Lの差は小さくない。

ターボはよりトルクフルで高速域のパンチ力も当然ながら上だから、4人乗車の機会が多かったり、高速道路を使ってアウトドアやスキーなどに出かけたりするというのであれば、当然ながらより余裕のある走りを享受できる。ニーズに応じてどちらをチョイスしても後悔はしないだろう。

乗降性、座り心地も合格点

スズキ・ハスラー・インパネ

外観の遊び心と比べると、インパネはまだまだマジメな印象だが、毎日「使うこと」を考えると十分に納得できるレイアウトだ

ワゴンRとジムニーの中間的な存在といえるハスラーは、シート高もワゴンRよりも高いから身長171cmの筆者だと少し腰を下ろした高さにシートがあり、楽に乗り降りできる。

それでいて前席、後席ともに頭上空間にも不足はなく、大人4人の移動もよほどの長距離ではない限り窮屈ではないはずだ。

さらに、立ち気味のAピラーやボクシーなフォルムにより、斜め前方の見切りもまずまずしやすいし、最小回転半径も4.6mとワゴンRの4.4mと大差ないから狭い道でも苦労せずに取り回しできる。

なお、斜め前方の見切りが「まずまず」と評価したのは、インパネの上辺がやや高めに感じたからで、もう少し低ければより視界が良くなる気もするが、それでも開発当初よりも低く抑えたそうだ。

前後シートともに筆者の身長171cmならサイズにも不足はなく、私が軽自動車で気になるポイントである後席の座面の高さ(フロアから座面まで)も低すぎることはなく、きちんとした姿勢で座れる。

そう、サイズの大きな後席ではあるが、背もたれと座面にもう少し厚みがあると、より座り心地は良くなるだろう。しかし、背もたれを倒した時にフラットになる格納を考慮すると、少し酷な要求かもしれないが。

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