由緒ある郵便局がカフェバーに変身？／シンガポール

緑が多くくつろげるバー、その中は？

オーチャードからほど近く、高層ビルが建ち並ぶサマセット駅近辺で、タイムスリップしてしまいそうな、雰囲気のある建物。そしてその上の部分には緑豊かなバーが。建物自体は、何と50年以上前に建てられた、由緒ある郵便局。コロニアルな情緒あふれる郵便局を改装して作ったバー、KPOは、ミシュランのスターシェフがその技を競い合うなど、華やかなイベントが繰り広げられる、シンガポールの食の祭典、ワールドグルメサミットのバーオブザイヤーに選ばれる等、今、シンガポールの一大人気スポットになっています。
店の前をいったん通り過ぎ、逆から見ると、郵便ポストが並び、2つの入り口が。右の赤い入り口が郵便局、左の木の入り口がバーの入り口になっています。バーが営業している時間帯も、平日21時まで、郵便局は普通に営業中。コロニアル風の建物の中で、営業中の郵便局とバーが共存しているという、面白い作りです。 バーの中に入ると、天井が高く、吹き抜けがあったりと、開放感のある作り。シックな照明の室内には、カウンター席やゆったりくつろげるソファ席、2階にはテラス席もあり、オーチャードエリアの町並みを眺めながらのんびりとワインや食事を楽しめます。20時まではハッピーアワーということもあり、早めの時間でも、仕事帰りにPCを開きながら軽く一杯傾けているビジネスマンがいたりと、気軽に利用できます。

緑に包まれたテラス席でいただく、美味しいローカルフード

こちらのお勧めは、何といっても、美味しいローカルフード！中でも、スイート＆サワーポーク（15シンガポールドル）が最近のスペシャリテです。グラスワインも9シンガポールドルから揃っている他、各種カクテル、ビール、ウィスキーなどの品揃えも豊富です。しかも、更に嬉しいのは税・サービス料込みで、このお値段。仕事帰りにふらっと立ち寄る人が多いのも納得です。
このスイート＆サワーポーク、日本で言うところの酢豚に近いものなのですが、さすがシンガポールというレベルの高さです！ まず、添えられたパプリカのフルーティーなこと！ 火を通しすぎず、甘さと香りを引き出す絶妙の火入れは、さすが中華系のお国柄、という感じがします。そして、主役の豚肉は、熱々で表面がカリカリ、中は柔らかく、程よくジューシー。卵は半熟で、とろりと絡みます。甘すぎず、程よい味わいのソースは、トマトの自然な甘みの中に、上質な胡椒の芳醇な香りとピリリとした味わいが、全体を引き締めています。
日が暮れて来ると、デート等にもぴったりの、一層ムードのある雰囲気に変わって来ます。室内ではクラブ系の音楽が流れ、にぎやかに。日によって、DJが入る事もあるようです。テラスでまったり飲むのも良し、音楽に身をゆだねながら過ごすのも良し、という、色々な使い方のできる便利なお店です。MRTサマセット駅から徒歩3分ほど、便利な立地にあります。

＜DATA＞
■KPO
住所：1 Killiney Rd, Killiney Post Office, 239518
電話： +65 6733 3648
営業時間：月～木曜　16:00～25:00、金・土曜16:00～26:00 日曜休
アクセス：MRTサマセット駅徒歩3分