肉や油と相性がよいセリ

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日本人には古くからなじみのある「芹」。特有の香りと歯触りがおいしい野菜です。

セリは、日本全国で見られ、秋・冬は「根ぜり」、春以降は「葉ぜり(春せり)」、また田んぼで栽培されるものは「田ぜり」や乾燥した畑で栽培される「畑ぜり」、野生のものは「野ぜり、山ぜり」など、地方や育てられ方で呼び方も様々ですが、一般に流通しているものは田ぜりが主流です。

春の七草粥だけでなく、古いセリの代表的な料理には、室町時代末期に「芹焼き」というものがあり、焼き石の上に芹をおいて覆いをして蒸し焼きにして柚酢や醤油をかけたものだったとか。秋田のきりたんぽ鍋には芹がつきものですし、すき焼きにいれてもおいしく、特有の香りが肉や魚の生臭みを消すといわれます。

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鍋物などにいれてもおいしい芹。

和え物、お浸し、天ぷら、何にでも使えますが、少し油物とあわせた方がセリの香りが苦手な人も食べやすいと思います。和え物やお浸しでも、少しごま油やマヨネーズを加えるとよく合います。また栄養面でも、β-カロテンなどの脂溶性ビタミンは、油とともに摂取すると吸収がよくなります。

ハウスものよりは露地物、さらに自生のものが、香りなど風味が強くなります。アクの強いものはさっと茹でて使います。しかし、シャキシャキとして歯触りが身上ですから、加熱しすぎないように気をつけましょう。

セリで食中毒? 野生を採取する時は毒ぜりに注意

よく似た野草に毒ぜり(オオゼリ)があり、セリと毒ぜりを間違えて食べて食中毒がおきてしまうことがあります。毒ぜりが生え始める春以降の採取には注意が必要です。

毒ぜりの特徴は、地下茎が緑で太く、節があり、その中が空洞な点。セリは根が白いひげねで、葉に芳香があります。同じ場所に混じって生えていることもあります。自生のものがおいしいとはいえ、素人だけで摘んだりせずに十分に注意をしてください。

参考/
・県産農産物の機能性(茨城県)
・県産農産物を活用した機能性食品の研究(石川県工業試験場)
・青森の冬野菜(青森県庁サイト)
・日本食品データベース(文部科学省)
・『祝いの食文化』(東京美術選書)
・『和歌食物本草現代語訳』(源草社)
・『日本たべもの歳時記』講談社+α
・『薬になる植物図鑑』(柏書房)
・『江戸時代食生活事典』(雄山閣)
・『味覚の歳時記』(講談社)

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