建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

外に閉じ内に開く白いキューブ[アップハウス]

住宅密集地に建つ白く大きなキューブは、奥に行くにつれて床が高くなり、足元と天井から自然光を採り込むというユニークな設計により、高さ方向に開放感を感じることができる内部空間になっています。

執筆者:川畑 博哉

建て主のSさんと建築家の池村圭造さんは、学生時代にアメリカの留学先で知り合ってからの20年来の付き合いがありました。家を建てるにあたって池村さんに設計を依頼しましたが、Sさんが探しあてた敷地は、前面道路と敷地の間に暗渠となっている水道が走っており、道路に接していないという理由で家を建てるには特別な許可が必要でした。そんな難題を乗り越えてこの家は完成したのです。

外に閉じ内に開く白いキューブ[アップハウス]


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外観
1. 白いキューブの1辺は6.6m。
2. アプローチの入口。右側の黒い柱に表札とインターフォンを設えている。
3. 幅1.2mのアプローチの奥にはシマトネリコを植えている。向かいはバスルームのガラス。
4. キューブの白い壁を回り込むと玄関が現れる。扉はスギの無垢材。ドアノブは無くスリットに手をかけて開閉する。
※写真は全てUA提供


北側を私鉄の高架橋が横断し、近くの都内有数の幹線道路から入った南側のT字路では、三方向に車が行き来する。そんな住宅密集地に、ガードレールの付いた歩道に面して、コンクリートの基壇に大きな白いキューブが載った家が建っています。扉を開けると、路地のような玄関までのアプローチが続き、白い壁の終わった先に玄関が現れます。


◆建築データと建築家プロフィール


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