ガンマン引き連れ父の敵討ちをする少女は14歳!
『トゥルー・グリット』(2010年度作品)
父親を殺された少女(ヘイリー・スタインフェルド)が、連邦保安官(ジェフ・ブリッジス)を雇い、途中知り合ったテキサス・レンジャー(マット・デイモン)も連れて、父の敵討ちをする物語。
この映画のキモは敵討ちを企てるのが14歳の少女であること。それも「やっちまいな」的なビッチな少女ではなく、生意気だけど賢い少女。「大好きな父を殺された!この恨み、果たさずにいられようかっ」と、出陣する勇ましさながら、亡きパパの帽子をかぶっちゃって「パパとともに」という思いがかわいい。父への愛情が深いことがわかり、見ている方は「頑張れ!」という気持ちに。この少女を演じたヘイリー・スタインフェルドが、子供であることを武器にしない、媚びない強さがあって実によいのですよ。
もちろん道中、様々なことが起こりますが、愛想はないけど凄腕のガンマンの連邦保安官はかっこいいし、テキサス・レンジャーが少々情けないところもご愛嬌。また3人がクサい友情物みたいにベタベタしないところが逆にグッと来るんですよねえ。3人の行く末にドキドキハラハラする敵討ち映画の傑作です。
監督: ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
出演: ジェフ・ブリッジス、マット・デイモン、ジョシュ・ブローリン、バリー・ペッパー、ヘイリー・スタインフェルドほか
※最後のページはタランティーノ監督の復讐劇『イングロリアス・バスターズ』です。