おなかのはりの原因になりやすいおせち料理
お正月太りの悩みとしてあともう一つ、お腹のはりが挙げられます。食物を摂取すると必ず腸内にガスが発生するのですが、特にたんぱく質や食物繊維の多い食品を過剰に摂取するとガスの量が増えることがわかっています。これはたんぱく質が腸内で悪玉菌の格好のエサとなるからです。また食物繊維は腸内の栄養吸収を緩やかな速度にするため、腸内に悪玉菌のエサが長時間留まる状態を作ってしまうのです。おせち料理をみると、田作りや黒豆、伊達巻、錦卵、かまぼこなどのたんぱく質や昆布やレンコン、ごぼうといった食物繊維が豊富なメニューが定番として挙げられることに気付きます。
以上のように、お正月特有の食べ物の特性や摂取カロリー、飲酒量の増加がお正月太りの要因となっていると言えるのではないでしょうか。
では、これらの原因を踏まえて東洋医学的な観点からお正月太りの予防法、解消法を考えていきましょう。
飲みすぎ・食べ過ぎに効くツボ
脾のエネルギーを補う陰陵泉
胃のエネルギーを整える効果がある豊隆
塩分の摂り過ぎに効くツボ
塩分の過剰摂取によるむくみもお正月太りの一因と思われますが、東洋医学的な観点では、塩は五行のうちの「水(すい)」の属性をもつ「鹹(かん)」という味に分類されます。この鹹の過剰摂取は同じ水の属性を持つ五臓「腎(じん)」を傷つける原因となります。そうすると体内から津液を排出できなくなると言われており、痰が発生する原因となります。腎兪は五臓のひとつ腎の経絡を整える
ツボでおなかのはりを改善する
胆の経絡に属する陽陵泉は肝の気の流れを回復させるといわれている
肝には全身の気の流れを調節する働きがあり、気の流れの停滞は消化管の蠕動運動を弱めると考えられているからです。
支溝は肝の働きを促すとされ、便秘などにも有効と考えられている
日頃からしっかり運動習慣を身につけておくことや食べるもののバランス、アルコールの飲み過ぎに気をつけるなどがお正月太りの予防には大切ですが、こうしたツボを利用することも東洋医学の観点からは有効であると考えられます。ぜひ、お試しください。