毎年12月になると、街は華やかなクリスマスイルミネーションの煌めきに彩られます。各地の観光スポットや商業施設へ、夕暮れどきから出掛けることも多いでしょう。LEDが普及してきたこともあり、華麗な演出も目立つようです。
一方で、住宅地のクリスマスイルミネーションは東日本大震災後の自粛や節電の影響が残り、以前に比べれば派手さが影を潜めているかもしれません。それ以前は毎年やっていた飾り付けを、やめてしまった家も少なからずあるようです。しかし、これから景気回復が進むとともに電力不安も解消していけば、住宅地でのイルミネーションが再び活発になることもあるでしょう。
趣向を凝らした住宅地のクリスマスイルミネーションは道行く人の目を楽しませてくれますが、それが派手になり過ぎると、近隣の住人から「光害」のクレームを受けかねないため、その匙加減が難しいところです。
飾り付けをする家の負担もたいへんだと思いますが、周囲から好意的に受け入れられる程度に節度をもって、自らも楽しめるものであればそれに超したことはないでしょう。近隣の数軒が競うように飾り付けをする例もあるようですが、近所付き合いのためにイヤイヤ参加するのでは本末転倒になりかねません。
中にはこのような住宅地のクリスマスイルミネーションを、気持ち良く感じられない人もいるでしょう。しかし、それが過剰なものでなければ「受忍限度」の考え方が適用され、表立って苦情を申し立てることもできません。購入した住宅でそのような事態を避けたいと思うなら、売主や近隣の住人にしっかりと話を聞くべきです。
クリスマスシーズンではないときに家探しをすると、なかなかそこまでは気が回らないと思いますが、宅地建物取引主任者による重要事項説明でも、イルミネーションの様子が取り上げられることはないでしょう。1年間の生活を考えて想像を働かせてみることも大切です。
玄関先のこぢんまりとしたイルミネーションなら人々の心を和ませ、誰もが微笑ましく感じられるでしょうが……。