はじめに

今回は、内容証明作成の仕事と報酬についてお話をしたいと思います。内容証明は法律の世界では一般的に使われ、行政書士の一般的な業務と言えます。

手紙と違う?内容証明とは

書面で法律上の主張をするのが内容証明です。法律上の主張には、様々なものがあります。例えば、「貸した100万円を返せ」などのような支払督促、「契約を破棄する」と言った解除通知、「以後付きまとわないように」などの警告などです。

これらの内容を法律的文章に変換して、手紙とは異なった方法で相手方に送付するのです。この書類の相談・作成・手続の代理が行政書士の仕事になります。

内容証明とは、法律家が使う特殊な郵便と思ってください。

何も内容証明でなくても、普通の手紙でいいのではないかと思う人もいるでしょう。実は、内容証明であっても手紙であっても、法律上の効果に違いはありません。しかし、相手方に与えるインパクトが違います。少なくとも、相手方に「送り主は本気だぞ」ということを伝えることができます。

また、普通郵便と異なり、相手方が受け取ったことを確認できるのもメリットのひとつです。後から、そんな手紙は知らないとは言わせません。

行政書士の内容証明作成のお仕事

内容証明の内容に制限はありません。どんな主張も書面として相手に送付することができます。だからこそ仕事をする際には注意が必要です。

行政書士は紛争に関与できません。また、交渉することもできません。内容証明を作成する際には、この点に注意しなければなりません。紛争として具現化した案件に関与することは許されないでしょうし、内容証明の往復は交渉とみなされることもあるでしょう。

また、内容証明書を作成する際は、表現内容に気を付けないといけません。依頼者は、行政書士にお金を払う分、この内容証明で何としても相手に自分の主張を通させようとします。そこで、刑法の恐喝罪、強要罪、名誉棄損罪を疑われてしまうような過激な表現を盛り込ませようとする人もいます。この手の人は、行政書士が作成した素案の文章に対して、強烈な不満を表します。そのような人に法律の説明をしっかりすることも内容証明書作成の仕事の一つです。

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内容証明も今ではパソコンで簡単にできるようになりました。昔は面倒でした。

さらに、依頼者の顔色を窺って、時には、依頼者に感情移入をして、適法と違法のグレーゾーンの表現を使う法律家もいます。実際に、ある法律家が送った内容証明が刑法に触れるとして処罰を受けた事案もあります。依頼者の利益を最大限考えることは大切ですが、それは法律の枠内による最大化です。

なお、行政書士の職責、権能を考えると、内容証明作成の仕事は、限定的な案件しか受任できないと、私は考えています。