オマハの賢人が投資する企業の共通点
株式投資の神様、オマハの賢人などと呼ばれ、世界中にファンがいるウォーレン・バフェット。バフェットが経営するバークシャー・ハサウェイという会社は、多くの企業に投資しています。(バークシャーもまた上場企業です)バークシャーが投資する企業の決算書の共通点は、いったいどのようなものなのでしょうか?
(※以下、1ドル=100円として計算しています)
2013年。巨大企業、エクソンモービルに新規投資!
2013年、バークシャーは、エクソンモービルに対する投資を新たに始めました。投資額は約2800億円(28億ドル)程度です。
エクソンモービルといえば、アメリカ合衆国のテキサス州に本社を構える、総合エネルギー企業です。石油や天然ガスの開発、生産を行っています。ダウ平均株価の構成銘柄でもあり、アメリカを代表する企業のひとつです。
スーパーメジャーと呼ばれる世界6大石油会社のひとつです。
日本国内でも「エッソ」「モービル」「ゼネラル」のガソリンスタンドがありますが、これらはエクソンモービルのブランドです。
長期にわたって株価が上昇していることがわかります。そしてバフェットは、この過去最高値近辺の株価で、エクソンモービルに新規投資していると考えられます。
では、エクソンモービルの決算書(2012年12月期)を見てみましょう。
売上高 48兆2200億円(4822億ドル)
当期純利益 4兆4800億円(448億ドル)
総資産 33兆3700億円(3337億ドル)
自己資本比率 50.0%
ROE 27.81%
時価総額 43兆1000億円(4310億ドル)
となっています。
まず眼につくのは、その巨大さです。
売上高が48兆円。
日本を代表するトヨタ自動車の売上高が22兆円(2013年3月期)ですから、トヨタ自動車の2倍以上の売上高です。
同様に当期純利益は4兆4800億円です。トヨタ自動車の当期純利益が9621億円(2013年3月期)ですから、これと比べても莫大な利益を得ています。
自己資本比率も50%と健全な水準で、ROE(資本効率)も20%と高水準になっています。日本の平均的な上場企業の自己資本比率が40%程度、ROEが6%程度であることを思えば、エクソンモービルが財務的にいかに優れているかがわかります。