輸入車/注目の輸入車試乗レポート

東京モーターショー、輸入車は“骨太のメッセージ”(3ページ目)

43回を迎えた東京モーターショー。輸入車ブースはスーパーカーも派手なコンセプトカーも飾っていませんが、見どころがしっかりあって、地にアシの着いた骨太のメッセージがよく伝わってきました。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

着実にリアルな自動車生活を彩ろうとする輸入車勢

M・ベンツSクラス クーぺ コンセプト

フラッグシップサルーンのSクラスをベースとした2ドアモデルのM・ベンツSクラス クーぺ コンセプト。フロンクフルトショーでワールドプレミアされている

ジャパンプレミアは多かった。個人的にじっくりと見入ったのは、BMWiシリーズとM4コンセプト、アウディS3セダン、シトロエングランドC4ピカソ、そしてメルセデス・ベンツSクーペコンセプト。特に、Sクーペコンセプトは、本当に素晴らしいデザインのビッグクーペで、ほぼこのまま、少し幅を狭めて登場するというから、市販モデルが待ち遠しい限り。
BMW i8

BMWのサブブランドとなるBMW iのプラグインハイブリッドスポーツ、i8。1.5リッター直3ツインターボにモーターを組み合わせる。価格は1917万円

それから、もちろんi8だ。ミッドに3気筒エンジンを積み、フロントの電気モーターと共に4輪を駆動するハイブリッドスポーツカー。未来的なデザインで街中を走り出せば大注目は必至で、その人気ぶりは既存スーパーカーの及ぶところじゃない、はず。2000万円近く、という価格発表にも関わらず、来年導入分は既に完売も近いとの噂。もっとも、上陸台数もごくわずか。

その乗り味については、プロトタイプながらリポート済みなのでそちらを参照してほしい。

パガーニウアイラ

高級オーディオ専門ブランドのビーウィズがパガーニウアイラ専用に開発したオーディオシステムを装着したデモカーを展示。このシステムは日本仕様のオプションとして来年春から販売される予定

そうそう、スーパーカーということでは、パガーニの最新モデル・ウアイラも西ホールに展示されている。これからショー見物に出かける方というは、見逃さないで欲しい。ビーウィズという日本最高レベルのスピーカー&AVメーカーの展示車両になっている。

日本のメーカーも元気を取り戻しつつあるショー……。確かにそんな印象も持つし、FCVやマイクロコミューターなど、近未来のモビリティが見えてきたショーでもあった。その一方で、着実にリアルな自動車生活を彩ろうとする輸入車勢という構図も見えてくる。

いずれにせよ、ボクたちクルマ好きにとっては、国産輸入などというどうでもいい枠組みではなく、“ジドウシャ”という大きな枠組みの世界がとても面白い時代に生きているということを再確認できたのが、今回の東京モーターショーであった。
BMW M4クーぺ

4シリーズのハイパフォーマンスモデルとなる、BMW M4クーぺ。ルーフをはじめCFRPを多数採用したライトウエイト・デザインが特徴的

アウディS3セダン

ハッチバックのA3に新たに追加されたセダンモデル、A3セダンのハイパフォーマンスバージョンのS3セダン

シトロエン グランドC4ピカソ

ジュネーブショーに「TECHNOSPACE」として登場した7人乗りマルチパーパスビークル、シトロエン グランドC4ピカソ。1.6リッターターボ搭載、日本には来年秋に導入される予定

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