着実にリアルな自動車生活を彩ろうとする輸入車勢
ジャパンプレミアは多かった。個人的にじっくりと見入ったのは、BMWiシリーズとM4コンセプト、アウディS3セダン、シトロエングランドC4ピカソ、そしてメルセデス・ベンツSクーペコンセプト。特に、Sクーペコンセプトは、本当に素晴らしいデザインのビッグクーペで、ほぼこのまま、少し幅を狭めて登場するというから、市販モデルが待ち遠しい限り。それから、もちろんi8だ。ミッドに3気筒エンジンを積み、フロントの電気モーターと共に4輪を駆動するハイブリッドスポーツカー。未来的なデザインで街中を走り出せば大注目は必至で、その人気ぶりは既存スーパーカーの及ぶところじゃない、はず。2000万円近く、という価格発表にも関わらず、来年導入分は既に完売も近いとの噂。もっとも、上陸台数もごくわずか。
その乗り味については、プロトタイプながらリポート済みなのでそちらを参照してほしい。
そうそう、スーパーカーということでは、パガーニの最新モデル・ウアイラも西ホールに展示されている。これからショー見物に出かける方というは、見逃さないで欲しい。ビーウィズという日本最高レベルのスピーカー&AVメーカーの展示車両になっている。
日本のメーカーも元気を取り戻しつつあるショー……。確かにそんな印象も持つし、FCVやマイクロコミューターなど、近未来のモビリティが見えてきたショーでもあった。その一方で、着実にリアルな自動車生活を彩ろうとする輸入車勢という構図も見えてくる。
いずれにせよ、ボクたちクルマ好きにとっては、国産輸入などというどうでもいい枠組みではなく、“ジドウシャ”という大きな枠組みの世界がとても面白い時代に生きているということを再確認できたのが、今回の東京モーターショーであった。