花びら餅はお正月限定の迎春菓子です
花びら餅
和菓子は日本が世界に誇る日本の伝統文化です。日本には一年を通して四季折々の行事があり、和菓子はその年中行事においても、とても重要な役割を果たしています。特に京都では和菓子を見ればその季節がわかると言われる程たくさんの和菓子がありますが、実はお正月にしかいただけない美しい迎春菓子もあるのですよ。
花びら餅
求肥や羽二重餅で、ピンクの餡と白味噌餡、砂糖で煮た牛蒡を包んだ菱葩餅(ひしはなびらもち)、通称・花びら餅です。これは平安時代の宮中の正月儀式に由来。「歯固めの儀式」は長寿を願って、猪、大根、押鮎などを食べたそうですが、これが簡略化され押鮎は牛蒡になり、お雑煮に見立てた白味噌餡をお餅で包むようになったそうです。丸餅と白味噌の組み合わせは正に京都のお雑煮の様ですね。
家庭で作る小さな花びら餅のレシピ
家庭で作れる小さな花びら餅
花びら餅と言うと、以前は茶道・裏千家の初釜(年初めの茶会)の特別なお菓子と言うイメージが強かったのですが、最近はお正月のお菓子として家庭でも食べられるようになってきました。日本のお正月はお節料理だけでなく、新年を祝うための和菓子もあることを子ども達に伝えていきたいですね。白味噌と甘い牛蒡は好みが分かれるかも知れませんが、家庭でも簡単に作ることができるので、ぜひ手作りに挑戦してみましょう。 今回は金時人参が入った紅白の小さな花びら餅をご紹介します。
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花びら餅の作り方(小ぶりの物が3個できます)
材料:餅(白玉粉50g、粉砂糖20cc、水60cc、片栗粉) 餡(白あん30g、白味噌3g、粉砂糖5cc、紅麹又は食紅)野菜(牛蒡、金時人参、砂糖50cc、水50cc、下茹で用の米の研ぎ汁)
■牛蒡と人参の砂糖煮
野菜を細く切ります。
1.牛蒡と人参を3本ずつ皮を剥き、6~7cm程の細い拍子切りにします。
米の研ぎ汁で茹でます。
2.米の研ぎ汁で野菜を固茹でにします。
砂糖水で煮た後、一晩寝かせます。
3.野菜を取り出し、別の鍋に水と砂糖を入れて煮ます。沸騰したら火を止め一晩煮汁に付けておきます。
■餡の作り方
白餡に砂糖を加えます。
1.耐熱容器に白あんを入れ、に砂糖を加えてよく混ぜ合わせます。
加熱して水分を飛ばします。
2.ラップを掛けて電子レンジ500wで30秒加熱すると水分が飛び、少し硬くなります。まだ柔らかければ更に加熱してください。お鍋を使って火に掛けても良いです。
白味噌を加えます。
3.水分が減り少しパサついた感じになれば、白味噌を加え再度30秒加熱します。
紅白の餡を作ります。
4.加熱した餡を冷まします。その後、餡を2個に分け、1個には赤い色を付けます。更にはそれぞれ 3個ずつに分けておきます。
■餅の作り方
白玉粉に砂糖と水を加えます。
1.白玉粉に砂糖と水を加え、玉にならないようによく混ぜ合わせます。
ラップをして加熱します。
2.ラップを掛けて電子レンジ500wで1分加熱します。
へらでかき混ぜます。
3.白玉粉を一度取り出し、へらでよく混ぜてから、再度電子レンジで30秒~1分加熱します。
牛蒡よりも一回り小さいサイズです。
4.容器から餅を取り出し、片栗粉をまぶしたまな板の上で3個に分け、丸く広げます。直径は牛蒡の長さより少し小さめにしてください。
赤い餡、白い餡、野菜の順番にのせます。
5.餅の上に丸く伸ばした赤い餡をのせ、その上に白い餡をのせ、中心に水気を拭いた牛蒡と人参をのせます。餅の両端から野菜が少し見えるようにしてください。
形よく半分に折ります。
6.餅を半分に折り畳めば出来上がりです。ほんのりとピンクが透けて見える、はんなりとした京都らしいお菓子です。
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