マレーシア/マレーシア基本情報

マラッカ、ペナンで育まれた美しいプラナカン文化(2ページ目)

多民族国家マレーシアで、ひときわ華やかな文化をもつ民族「プラナカン」。少数ながら、豊かで個性あふれる文化を育んでいます。とくに、手の込んだ料理と美しい工芸品(ニョニャ食器、ビーズサンダル、ニョニャ・クバヤ)が魅力。今回はプラナカンについてたっぷりご紹介します。

古川 音

執筆者:古川 音

マレーシアガイド

ビーズサンダル

ビーズサンダル

パープルやターコイズブルー、またシックなブラックカラーをベース色に。つま先を覆うタイプのサンダルも人気

ひとつひとつのビーズを手で縫い付け、ビーズの色で模様を描いたビーズサンダル。非常に手間のかかる手仕事で、直径1ミリ以下の極小ビーズを使ったものになると、仕上げるまでに約4ヶ月もかかるそう。このレベルのサンダルになると値段も600リンギ(約18000円)と高額。まさにマレーシアが誇る伝統工芸品なのです。最近は、極小のチェコビーズが生産停止になり、日本のみゆきビーズを使っているとか。かかとの部分にクッションが入っているので履き心地もよく、夏のお洒落サンダルとしてもぴったりです。

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ニョニャ食器

ニョニャ食器

鮮やかな色使いが目を惹くニョニャ食器。ピンクとエメラルドグリーンがとくに人気。レプリカでも手描きデザインがほとんどでいいお値段

食卓をパッと華やかにしてくれるカラフルなニョニャ食器。中国本土で縁起がいいとされている「牡丹」「鳳凰」などの柄が、マレー半島ならではの鮮やかな色で彩られています。その昔、中国茶器で有名な景徳鎮市で、プラナカン専用に焼いてもらっていたこともあるそう。ニョニャ民族の贅を尽くした食器はアンティークになるとかなりの高額で、レプリカでもほとんどが手描きの食器なので、それなりにお値段がします。自分へのご褒美にどうぞ。

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ニョニャ料理

ニョニャ料理

クアラルンプールのニョニャ料理店「プレシャス」のナシレマ。花びらの天然染料でごはんに青色をつけるのがニョニャ料理の特徴

ニョニャ料理は、母から娘へ、娘からその娘へと、それぞれの家で代々受け継がれてきた家庭料理です。そのレシピは門外不出で、近年になってレストランで提供するようになりました。香り高いハーブやスパイスをたっぷり使い、唐辛子の辛さは控えめ。また、ココナッツミルクをベースに爽やかな酸味のタマリンドを味のアクセントに使うなど、さまざまな味覚を重ねていくのが特徴です。唐辛子をポイントにしたマレー系の調理法ながらも、食材には湯葉、タケノコ、椎茸など中国食材を使うのがニョニャ・スタイル。生春巻きやサラダなどの前菜から、豚や魚の煮込み、海老カレーなどのメイン料理まで、そのメニューは多岐に渡ります。

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<DATA>
■Sing Kheang Aun Restaurant /ペナン
住所:2L, Chulia, Penang
アクセス:ジョージタウン中心部、チュリア通り近く
営業: 11:00~14:00、17:00~20:00
電話:+60(4)261-4786
隔週日曜
※キュウリサラダの「チキンケラブ」、湯葉を豚ひき肉で包んだ「ロバ」がおいしいです。

※参考文献 『マレー半島 美しきプラナカンの世界』(産業編集センター)
※参考Webサイト: プラナカンの世界にようこそ
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