新築マンション/マンションニュースの読み方

マンションクイズ、空間の違いを探せ

構造や開口部といった住まいの要となる箇所は、住み心地に大きな違いをもたらす。ところが、現地で説明を受けても、瞬時に理解できない人も少なくないのでは。これは一度に見比べられることができない不動産の特性。まずはWEB上で「どれだけ違いがわかるか」チャレンジしてみよう。

坂根 康裕

執筆者:坂根 康裕

高級マンションガイド

 

鎌倉の魅力

ザ・パークハウス鎌倉二階堂

ザ・パークハウス鎌倉二階堂

鎌倉の魅力は、古都ならではの風情と利便性にあると私は思っている。利便性といってもピンとこない方もいるかもしれない。やや限定的だが、それは目黒世田谷方面からの車両でのアプローチを指している。具体的には、第三京浜から横浜新道を経て、横浜横須賀道路(通称「横横(よこよこ)」)「朝比奈I.C」経由の動線である。

例えば「自由が丘」を起点とした場合、同じ50km前後の距離を異なる方向に取ると、中央道「相模湖」、東関東自動車道「湾岸千葉」辺りが同距離となる。しかし年中(時間帯によっては)途中慢性的な渋滞が懸念されるそれらとは違い、鎌倉は比較的スムーズに移動が可能だ。経験上、1時間を超えた試しがない。

第三京浜は世田谷が始点だからそもそも交通量が限られている。横浜新道の一部を除いては大動脈を経ずして向かえることができるといえるだろう。I.Cを降りてからの山越えも悪くない。東京湾から相模湾へ切り替わる醍醐味も、ならではの趣がある。逗子との分岐点「明石橋」を過ぎると、いよいよという気分。鎌倉のマンション購入者で最も多いのが23区在住者というのもさほど意外に感じないのはこうした利便の良さが関係しているのではないかと思えてならない。

二階堂に新築マンションが完成

ザ・パークハウス鎌倉二階堂

ザ・パークハウス鎌倉二階堂

とはいえ、「雪の下」に入ると要注意。鶴岡八幡宮の参道「若宮大路」は混雑が激しく、車両での利用は余裕を持ってかからなければならない。

さて、今般「鎌倉市二階堂」に新築マンションが竣工。物件名は「ザ・パークハウス鎌倉二階堂」。地上5階建て、総戸数35戸。事業主は三菱地所レジデンス、設計はグループ会社の三菱地所設計である。東京から上記アプローチでは、「雪の下の手前」にあたるロケーション。ひっそりとした隠れ家的な雰囲気の街並みだ。

今年3月から販売をはじめ、すでに7割以上が契約済。竣工を機に来場に対する申し込みの率がさらに上がったという。小ぶりな規模ではあるものの、日本有数の設計事務所が関わったのにはわけがある。鎌倉という独特の個性を有した街であることに加え、自然や歴史的景観を保全するための都市計画(「風致地区」)の制限などを考慮し、界隈の実績を重視し選定したようだ。

今回は、その設計上の特徴を2つの画像を使ってご紹介しよう。いつもとは少し趣向を変え、読者のみなさんがまず竣工写真から「その特徴とは何か?」を当てていただければと思う。テキストを読む前に、画像を拡大してご覧ください。では、次のページへ。

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