アパートマンション経営/リスクを回避する貸し方・テクニック

賃貸借契約前のキャンセル

家に居ながらにして、インターネットで色々と部屋を探すことが出来る昨今の賃貸市場。ようやく申し込みが入ったものの、契約直前であっさりキャンセルになってしまうことがオーナーさんの悩みのタネです。

楯岡 悟朗

執筆者:楯岡 悟朗

土地活用・不動産査定ガイド

不動産オーナーにとってはキツイ「キャンセル」

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ホッとしたのもつかの間!オーナーを真っ青にさせる「キャンセル!」

家に居ながらにして、インターネットで色々と部屋を探すことが出来る昨今の賃貸市場は、完全な借り手市場です。物件は選び放題、不動産オーナーにとっては受難の時代でしょう。

そんな厳しい時代にも関わらず、ようやく入ってきた申し込みは、オーナーにとっては飛び上るほど嬉しいものではないでしょうか。しかし、契約直前であっさりキャンセルになってしまうことも多く、オーナーの頭を悩ませています。

申し込みが入った時点で募集が止まる

一般的に、申し込みが入った時点で募集は一旦止めることになっています。なぜなら申し込みを入れた人は条件交渉もありますが、通常、契約し引っ越しするつもりでいます。契約できるつもりで手続きを進めていたのにもかかわらず、物件の募集を続けていると、より内容の良い他の入居希望者が出てきてしまうこともあります。

オーナーはみな、より良い条件の入居希望者との契約を願っています。そうしたオーナー側の事情もありますから、場合によっては後から入ってきたより好条件の人に横取りされてしまい、契約できなくなってしまう可能性があるからです。

ですからまともなオーナー、不動産管理会社は、申し込みが入り次第、交渉のテーブルに着けないほどの無理な条件でないかぎり、一旦募集を打ち切るのが通例です。

乱発される入居申し込み

ただ、最近はそうした事情を知っている借主が、「比較検討する時間を確保する為だけにとりあえず申し込みを入れる」という事態が発生しています。本来、申し込みを入れるということは、その物件が希望条件通りになれば必ず借りる、という前提で提出するものです。

しかし、そうしたお客さんは申し込みを入れた後も、他に良い物件がないか継続して探しているのです。そして申し込みした物件よりも良い物件が見つかれば、あっさりキャンセルしてしまうのです。

また、借主だけに限らず、不動産会社も「仮に押さえておきましょうよ」「キャンセルしても構わないですから」というように、迷っている入居者をクロージングする一つの手段として、入居申し込み書を簡単に書かせます。そう考えてみると、こうした対応をしている不動産会社が、キャンセルを乱発させてしまっている一番の要因かもしれません。次ページに続きます。

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