1,株価は将来の利益を反映している
株式投資とは企業にお金を出資することです。株価とは、その企業の将来利益が反映された数字です。専門的には、将来の企業収益を現在価値に割り引いた金額の合計が株価なのです。株価がマーケットで乱高下を繰り返すのは、株に対する需要と供給のバランスによって、短期的な価格が決まるからです。それは、投資家の感情に左右されます。しかし、時間をかければ感情は落ち着き、正しい数字(企業収益)に基づく株価をマーケットは受け入れていきます。
短期的には乱暴でも、長期的にはきちっと現実を反映した数字に収まるのが株価なのです。
2,株は長期的には右肩上がり
人間は思考を高め、議論を尽くし、経済活動を効率的にしてきました。結果として、経済的な付加価値をいつの時代も増やしてきたのです。交通手段、通信手段などの変遷を見れば、その進歩は明らかです。そして、人間の努力に従って株価は成長してきました。現在でも、世界中の株式市場で株価は市場最高値を更新しています。長期的にもっとも増える資産、ですから安全な資産を言えるのです。
24年も高値を更新できていない国は日本くらいなので、日本人には信じがたい真実ですが、海外では右肩上がりが実現しています。
3,株価はいつも時価が開示されている
株価はいつも開示されています。いま売ったらいくらになるかが瞬時に分かる資産です。その分、良い点も悪い点もあります。株高のときには売ってもいないのにいい気分になります。逆のときには、株安で悲観的になり貧しくなったような寂しい気分になります。しかし、いつも真実を知らされるというのは悪いことではありません。世の中に時価が公開されていない資産はたくさんあります。たとえば、未公開株、不動産などが閉鎖的に価格が作られる資産です。時価が見えない資産を持っていると価格が安定していると、人は勘違いをしがちです。
4,株式はいつでも売ることができる
株価は売ったらいくらになるかいつでも開示されていますし、本当に売ることができます。ネット証券ならワンクリックでできますし、リアルの証券会社を通じても1日あれば間違いなく売れます。これが不動産や未公開株でしたら、簡単には売れません。まず買い手を捜すのに時間がかかります。それから、手続きにも煩わしい思いをします。本当にお金を必要とするピンチのときには、そんな時間経過が命取りになりかねません。すぐ売れるというのは、案外と大きな安心材料です。
5,株価は政府と法律に守られている
株価は株式市場で形成されますが、公正な値付けがされるために、政府や法律といった公権力が関与しています。不正な取引や投機的な妨害行為が排除されるように公的機関が監視をしています。株式市場は公平なマーケットです。景気が悪くなると公権力は株式市場を底入れします。今は、日米で中央銀行が株式市場で莫大な金額の株式を購入しています。株式市場はそれだけ大きな影響力を持つマーケットであることの証左です。
投資対象には、債券や商品先物、為替FXや未公開株、不動産といろいろな資産がありますが、すべての基本は株式にあります。株式を正しく受け入れることから資産運用を始めてください。