まさに王室の裏側、エリザベス女王の素顔!?
『クィーン』(2006年度作品)
元皇太子妃ダイアナが、交通事故で急逝するという事態に直面した英国王室。なかなかコメントを出さないエリザベス女王(ヘレン・ミレン)は「冷たい」と国民のバッシングを受けます。ダイアナの葬儀は国葬をと求める国民と納得できない女王。そしてエリザベス女王が下した決断は?
エリザベスを演じたヘレン・ミレンのそっくりぶりは見事なほどで、彼女は『クィーン』でアカデミー賞主演女優賞を受賞。それは見応えがあるのですが、ダイアナの死をめぐって女王が王室内で誰に何を語り、どのような行動をとったのかということが、なぜこれほど詳細にわかったのだろうと驚きです。
綿密な調査の上で作り上げられた映画でしょうが、英国王室はこんなにオープンなのかとビックリですよ。それがいいのか悪いのか判断つきかねるけれど、こういう映画を見ると、日本の皇室はやはり閉ざされた世界なのかなと。これはもう国民性の違いでしょうかね?
監督: スティーヴン・フリアーズ
出演: ヘレン・ミレン、マイケル・シーン、ジェームズ・クロムウェル、シルヴィア・シムズ、アレックス・ジェニングス、ヘレン・マックロリー、ロジャー・アラムほか
少女漫画のような華麗な王室絵巻
『エリザベス』(1998年度作品)
16世紀のイングランドを舞台に、エリザベス1世の波乱にとんだ半生を描いた歴史ドラマ。宗教戦争の最中に女王となったエリザベス(ケイト・ブランシェット)は、カトリック派から命を狙われ、愛する人とも別れてしまう。その後、彼女はカトリック派を打ち砕き「私は国家と結婚をする」と女王としての決意をかためるのです。
エリザベス1世が国家を背負う決心をするまでの物語ですが、恋愛ロマンあり、暗殺サスペンスあり、そして絢爛豪華な衣装や美術など、どこか昔の少女漫画を思わせる作りでワクワク! ケイト・ブランシェットの貫録ある声と佇まいは女王にピッタリ。同じくケイトが主演した『エリザベス:ゴールデン・エイジ』と続けて見るとより深く理解できそうです。
監督: シェカール・カプール
出演: ケイト・ブランシェット、ジョセフ・ファインズ、ジェフリー・ラッシュ、クリストファー・エクルストン、リチャード・アッテンボロー、ファニー・アルダンほか
※次は、アカデミー賞受賞作と過激な王妃の物語をピックアップ!