なぜその中学を受験するのか?
中学受験はあくまでも通過点。その後の展望も考えることが何よりも大切。
文部科学省によると、平成21年の大学入学者数は約60万8千人で、平成25年3月の大学卒業者数は約55万8千人となっています。単純計算ですが、約5万人が卒業できなかったことになります。
これらの学生がその後どうなったのかはわかりませんが、多くがニートやフリーターになっていると考えられます。せっかく大学に入っても、途中で大学を辞めざるを得ない人が毎年何万人もいるのです。中学受験や高校受験、そして大学受験と多くの関門をくぐり抜けてきた結果が、これでは報われませんね。
中学受験の先を考える
中学受験は、決して有名な大学に入るためだけにあるものではありません。大切なことは、志望校に合格してからどうしたいのか、先の展望も持っていることなのです。今、お子さんが志望校を志望している理由は何でしょうか。偏差値が高いからでしょうか。大学合格実績が高いからでしょうか。有名だからでしょうか。系列校の高校や大学へ入りやすいからでしょうか。
もし、こうした理由以外に志望する理由がなかったとしたら、行く先々で壁にぶつかる可能性大です。なぜなら、中学受験の先が見えないからです。
この場合、例えば、系列校に進学できるというのは、必ずしもメリットになるとは限りません。入ってみて校風に合わないことに気づいたとき、途中で路線変更をして、公立の高校や他系列の高校へ進学することは容易ではないからです。