海外への展開と成長余地は?
国内ではミズノに圧倒的な差をつけているアシックスですが、世界に眼を転じてみましょう。世界のスポーツ・フィットネス市場におけるNo1は、ナイキ(米)です。次いで、アディダス(独)、プーマ(独)そして4番目にアシックスがきます。世界No1のナイキの2013年5月期の売上高は約2兆5000億円でした。アシックスの売上高は2600億円でしたから、ナイキはアシックスの10倍ほどの規模です。
ネガティブに捉えるならば、世界市場でアシックスは全く歯が立っていない、とも言えますし、ポジティブに捉えるならば、世界においてまだまだ成長の余地がある、とも言えます。売上高が10倍になる可能性もあるのですから。
それでは、アシックスの海外展開は順調に進んでいるのでしょうか?
アシックスの海外売上高はこの10年で2倍以上に増加しています。また、営業利益の70%以上を海外で稼ぎ出しており、海外展開は順調に進んでいると言えそうです。
巨大な市場が広がる海外に、スポーツシューズを武器にして展開するアシックス。スポーツシューズをきっかけに、スポーツウェアなどのシェアも拡大し、世界No1のナイキをいつの日か超えてほしいですね!ちなみにアシックスは、2016年3月期の目標として、売上高4000億円以上、営業利益率10%以上を掲げています。(売上高4000億円で営業利益率が10%ならば、営業利益は400億円となります。)
直近の決算における売上高が2600億円、営業利益が186億円でしたから、実に売上高は53%増、営業利益は115%増という野心的な目標です。
もしこれが実現できるならば、今の株価は決して割高とは言えないでしょう。そして、この売上高が実現したとしても、まだ世界No1のナイキの2割ほどの大きさです。
その先、東京五輪が開催される2020年にはどこまで成長しているのでしょうか?
アシックスの活躍を応援したいと思います!