異国情緒満点!サロンドテやハマムも併設。パリのモスケ
数々のキリスト教会を訪れて、ちょっと疲れた……そんな時はイスラム教の教会モスケ(英語ではモスク)がおすすめです。パリに来てモスケ?なんて思う人もいるかもしれません。しかしながら、パリ中心地にあるモスケ・ド・パリは規模も大きく内容もかなり充実していて、行ってみる価値大です。宗教施設としての見学だけでなくサロンドテやハマムも併設されていて、パリにいながら違う国に行った感覚も楽しめます。メトロに乗って、イスラムの国に小旅行に出かけてみませんか?パリのモスケは、1922年から1926年にかけて建設されました。かの有名なスペインはアンダルシア地方のグラナダにあるアルハンブラ宮殿をモデルにしており、パティオを囲む緻密な幾何学模様の彫刻は必見です。
宗教施設としてのモスケ
パリ5区のカルチェラタン、賑やかな市場通りのムフタール通りにほど近い場所にあるモスケは、宗教施設として見学できる部分と、カフェやハマムなどの商業施設の部分とに分かれていて、入口も違います。宗教施設の部分は「グランド・モスケ」と呼ばれ、ピュイ・ド・レルミット広場に面した、高さ33mある尖塔が目印の入口から入ります。入ってすぐ目の前に広がるのは、たくさんの種類の植物が生い茂るイスラム式庭園。さらに奥に進むと、さきほどとはうってかわって、緑は一切ないシンプルなパティオ。中心に配置された噴水、庭を囲む幾何学式の彫刻が施された回廊がイスラム様式の特徴ですが、この2つの庭園はそれぞれ静/動と全く違った印象を与えるのが興味深いです。
静かなパティオの奥が礼拝所となっており、イスラム教徒以外は立ち入り禁止ですが、外から少しだけその様子を伺うことができます。
サロンドテ、レストラン、ハマムでイスラム文化に触れる
サロンドテ、レストラン、ハマムはドーバントン通りに面した別の入口からの入場となります。パリジャンに人気のモスケのサロンドテ。ここで名物のミントティーをアラブ菓子と一緒に楽しんだり、水タバコを吸ったりしながらおしゃべりしてゆっくりとした時間を過ごします。ミントティーはたくさんの砂糖が入っているのが通常なので、甘すぎるのが苦手な人は砂糖抜きか、砂糖控えめでオーダーするのが良いです。水タバコはリンゴ味の炭が2つついてきて、2~3時間楽しめます。
天気の良い日は外のテラスが気持ち良く、すぐに人でいっぱいになります。人懐っこすぎるスズメがお菓子を狙いに来るのはご愛嬌ですが。室内もイスラム装飾が施された美しいデザインとなっていて雰囲気満点です。
サロンドテの奥にあるレストランは、クスクスやタジンなどの本格的モロッコ料理が頂けます。モロッコ料理はフランスでは定番の異国料理。野菜と肉をスパイスで煮込んだスープを粒パスタにかけた料理クスクスは日本でいうところのカレーライスみたいな感じです。日本人の舌にも合う料理なので、是非一度お試しあれ。
ハマムはイスラム式の蒸気風呂で、いわば蒸気サウナのようなもの。オプションでマッサージやゴマージュをしてもらったり、ミントティーをつけたりできます。旅の疲れを癒しに、または話のタネに行ってみてはいかがでしょうか。
ちなみにモスケでは、お酒が出ません。アルコールが欲しくなったら、他のお店で飲んで下さいね。
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■Grand Mosquée de Paris グランド・モスケ・ド・パリ(見学)
住所:2, bis place du puits de l’Ermite 75005 Paris
TEL:01 45 35 97 33
見学時間:9:00~12:00、14:00~19:00
※冬期は18:00まで
アクセス:メトロ7号線Mongeより徒歩5分
入場料:3ユーロ(学生2ユーロ)
■Mosquée de Paris モスケ・ド・パリ(サロンドテ、レストラン、ハマム)
住所:39, rue Saint-Hilaire 75005 Paris
TEL:01 43 31 38 20
営業時間:9:00~0:00(サロンドテ、レストラン)、10:00~21:00(ハマム)
定休日:無休(サロンドテ、レストラン)火曜日(ハマム)
アクセス:メトロ7号線Censier-Daubentonより徒歩5分
ミントティー2ユーロ、ハマム18ユーロ~
※ハマムは女性のみ