大型センサーを活かす4つの基本
それでは大型センサー搭載コンデジで撮影するときにどんな事に気を付ければいいのでしょう。それをこれから4つのポイントに絞って説明していきます。もちろんこれはミラーレスや一眼レフにも応用できるテクニックなので、カメラを買い増しても無駄になることはありません。今回はソニー独自の裏面照射型1.0型COMSセンサーを搭載した「Cyber-shot RX100M2」で撮影した作例を踏まえて説明していきます。
水準器と方眼グリッドを使って水平と垂直を出そう
プロカメラマンが一眼レフを使うのは、厳密に構図が決められるから、という理由があります。大型センサー搭載コンデジは、大伸ばしにも耐えられ、大判のフォトアルバム作成などにも適しています。写真を大きくすると気になってくるのが、水平と垂直です。自然界にはあまり水平や垂直が存在しないため、風景写真では気になりませんが、水平線や地平線、建築物などが入ってくるとかなり気になります。最も水平と垂直にうるさいのが、建築写真と製品写真です。どちらも水平と垂直がズレていると、建物や製品が歪んで見えるため厳密な構図が要求されます。
ハイエンドモデルなら、必ず方眼グリッドが表示できるので、設定メニューで確認してみよう
大型センサー搭載のハイエンドコンデジには、構図を手助けするための方眼グリッドが液晶モニター表示できるようになっています。メニュー画面で確認してみましょう。さらに、デジタル水準器(水準器とは、撮影時にカメラを水平に保つことができるアイテムのこと)が表示できるモデルもあります。これらの機能を活用して画面の中にある水平と垂直を正しく捉えるように普段から心掛けましょう。時には意図的に水平や垂直をズラすことで不安定な構図を狙うこともありますが、あくまでも意図的にで、無意識に傾いているのは失敗にすぎません。
なぜか不安定に感じる構図、その理由は壁の垂直が傾いているからである
垂直を正しく出せば安定した構図になる
水平が傾いていても不安定な感じになる。意図的にやるならいいが無意識の場合は困りものだ
ほんのわずかな傾きを修正して水平をだすと写真が安定する