企業が今の学生に求めるているもの

小寺さんと松丸友紀アナウンサー

今回対談したのは、松丸友紀アナウンサーと大学生の就職活動ガイド・小寺 良二さん(C)テレビ東京

松丸さん(以下、松)
 前編では、現代の大学生の就活事情や、ちょっと変わった採用試験について教えていただきました。では、企業が求める学生像にも、昔と今とでは違いがあるのでしょうか。

小寺さん(以下、小)  景気がよく、よく物が売れていた30年ほど前は、自分たちの思惑通りに動く“従順な学生”を求める企業が多かったようです。しかし、今は新しい商品やサービスがどんどん発売されるのに、なかなか売れない時代。老舗と呼ばれる企業でも、発想力が求められる時代です。そのため、学生にも発想力や個性が求められています。

 テレビ局でも、話題の番組を作っているのは、意外に若手の社員たちだったりします。実際、同じ企業で長く働いていると、慣れから思考が凝り固まっている自分に気づくことも……。学生さんの新しいアイデアにどんな企業も期待しているんですね。

 それに、発想力は自分のためにも身につけておいたほうがいい資質だと思います。最近では、ベンチャーでバリバリ……というよりも、“ひとつの企業で長く働きたい”という安定志向の学生さんが多いのですが、何十年という長いスパンで考えると、そういう雇用のあり方はかなり難しいでしょう。今後は企業の正社員ではなく、私のようにフリーで働く人間が増えてくると考えられます。そうなると、企業の総合職としてオールマイティに働く人よりも、ある分野のスペシャリストになったほうが強い。“専門性のある分野で実力をつけた人が勝つ”という時代が来ると思いますよ。

 企業が求める学生像も、学生が目指すビジネスマンの姿も変わりつつあるんですね。

「自分と会社の相性」のはかり方

松丸友紀アナウンサー

テレビ東京は松丸アナウンサーにとって、“いきいきと過ごせる場所”だそうです(C)テレビ東京

では、思い通りの企業で働くために、自分との“相性”を見る場合、学生さんはどんなアクションをすればいいのでしょうか。

 企業分析やOB・OG訪問で情報を集めたら、あとは直感的な部分を信じることです。面接なのに居心地がいいとか、人事の方と気負わずに話せたとか、いくつか採用試験を受けても、そういう感覚が得られる企業は少ないと思うんです。ただし、それだけで終わらせず、理由付けをすることが必要。その心地よさは、必ず理由があるはずなんです。たとえば私はリクルート出身ですが、若手でも自分の考えで行動できる社風が自分と合っているなと感じました。松丸さんはどうですか?

松 テレビ東京の雰囲気は、サークルと似ているかもしれません。比較的大きな会社ではありますが、どこかアットホームなところがあるんです。なるほど、私が過去に“いきいきと過ごせた空間”とつながっていたんですね。採用試験は学生さんが企業を見る場でもあるのだと改めて感じました。