トルコ/トルコのグルメ・レストラン

トルコの伝統的B級グルメ、シミットとポアチャ(2ページ目)

トルコで必ず目にする丸いゴマパン・シミットやスコーンのような惣菜パン・ポアチャ。小腹がすいた時などに愛されるトルコ伝統のB級グルメです。屋台で、パン屋で、おうちで、レストランで……日常生活に欠かせないこの二つ、旅行中ぜひお試しあれ。

執筆者:安尾 亜紀

スコーンを柔らかくしたような惣菜パン、ポアチャ

ポアチャ

焼きたてポアチャほどおいしいものはない!

レンズ豆ポアチャ

こちらは珍しい、緑のレンズ豆が入ったポアチャ

ポアチャとは、イギリスのスコーンを少し柔らかくしたような惣菜パンで、こちらも朝食やおやつなどによく食べられている国民的B級グルメです。生地を作る時に牛乳ではなくヨーグルトが使われているのがその特徴で、中の具としてはフェタチーズ、とろけるチーズ、マッシュポテト、ひき肉、オリーブなどがよく使われています。最近では全体的にデレオトゥ(イノンドという香草)を混ぜ込んだ生地で作られた手作り風ポアチャも人気で、中にはレンズ豆を煮たものやナスといった変わり種もあります。

 

ポアチャもさかのぼることオスマントルコ帝国時代から残る食べ物で、スルタン・ムラト三世時代の宮廷台所台帳には、ポアチャが大事なお客様のために作られ食卓に並んだ、という記述があるのだとか。当時は「ボフチャ」と呼ばれていたようで、意外と由緒正しい歴史を持っています。

ポアチャには種類がいくつもあり、イースト菌が入っていないポアチャはサクサク感が高くずっしり重みがあり、「エヴ・ポアチャス(おうちポアチャ)」とか「エル・ヤプム・ポアチャス(手作りポアチャ)」と呼ばれています。一方でイースト菌を入れてふんわりと焼き上げられたポアチャもあり、こちらは「マヤル・ポアチャ(イースト入りポアチャ)」とか「パスターネ・ポアチャ(お菓子屋さんのポアチャ)」と呼ばれ、実際にパン屋さんやお菓子屋さんではこちらが主流に売られています。この他ボレキ屋で売っているポアチャはよりパリパリとしていてミルフィーユ的な歯ごたえがおいしいなど、ショップや地方によって様々な種類のポアチャがあるので、色々なところで試してみて。

どこで食べられる?

ガラタ・シミッチシ

ガイドの好きなガラタ・シミッチシでは目の前で手作りシミットがかまどで焼かれていく

シミット・サラユ、トゥネル支店

トルコ中、至る所に店舗があるシミット・サラユ

シミットやポアチャは、屋台やパン屋さんで買うのが基本で、どちらも1~2トルコリラ(約50~100円)ぐらいの価格設定とお得。これ以外に、ポアチャはボレキ専門店やお菓子屋さんでも売っています。また、ここ数年シミットを専門に扱うイートインのシミット屋、シミット・サラユ(訳して『シミット宮殿』)が人気を博しており、瞬く間にトルコ中に店舗数をのばしています。シミット・サラユにはとろけるチーズ入りシミット、シミットサンドイッチ、などなどシミットが各種そろっているのでぜひ試してみて。

この他イスタンブールのカラキョイにはガラタ・シミッチシと呼ばれるシミット専門店があり、ここではかまどで直接シミットを焼いているのでサクサクの美味しいシミットがいつでも食べられます。ガイドが個人的にとても好きなシミット屋さんです。
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