【不動産売買ワンポイントアドバイス No.019】

プロパンガス

プロパンガスの住宅は、その契約内容をよく確認することが大切


大都市圏で生まれ育ったため、今まで都市ガスしか使ったことがないという人も多いだろうと思いますが、全国的にみれば都市ガス供給世帯数よりも、プロパンガス使用世帯数のほうがやや多くなっています。大都市の中でも、河川や用水路に挟まれた地区や、整備の進んでいない高台の一帯などでプロパンガスが使われている場合があるほか、回りは都市ガスなのに1軒だけポツンとプロパンガスになっていることもあるでしょう。

初めてプロパンガスに接する人は、「ボンベが空になったらどうしよう」とか「ボンベの交換が面倒じゃないか」などと心配になるかもしれませんが、近年は販売会社によって残量の遠隔管理がされていることも多く、いちいち連絡しなくても空になる前にボンベの交換をしてくれます。

それよりも注意しなければならないのは、プロパンガス販売会社との契約内容です。住宅を購入して初めてプロパンガスを使用する場合だけでなく、今まで賃貸住宅でプロパンガスを使っていた人も、住宅所有者の立場で契約するときには分かりづらい面が少なくありません。

宅地内や建物内のガス配管をプロパンガス販売会社が所有して、住宅所有者に貸与(たいていは15年程度で償却)するケースが多くなっています。当初の設備費用を販売会社が負担する代わりに、その後の販売契約が他社へ流れないように制限しているのです。都市ガスは公共料金として国の認可を必要としますが、プロパンガスの料金は販売会社が自由に定めることができます。ところが、設備費用を負担した販売会社から他社へ切り替えることは難しく、なかなか競争原理も働かないでしょう。

プロパンガスの中古住宅を購入するのにあたり、販売会社を替えたい、あるいはオール電化住宅にリフォームしたいという場合もあります。その際に、配管設備の買い取りを求められたり解約料の支払いを求められたりすることがあり、解約を申し出たら勝手に配管を撤去されたという事例もあるようです。

プロパンガスの新築住宅を購入するときには、販売会社との契約条件などをしっかりと確認することが欠かせません。中古住宅の場合でも、契約内容を事前に確認するのと同時に、もし売主と販売会社との契約を引き継がないのであれば、売主の費用負担できちんと解約手続きをしてもらうようにすることが大切です。また、前面道路に都市ガスの配管があるのにプロパンガスを使用している中古住宅の場合、都市ガスに切り替えるのであればその工事費用を確認するとともに、前面が私道であれば掘削承諾についても確認しておくようにします。

ちなみに、宅地建物取引業者の重要事項説明についての国土交通省の指導は、「住宅の売買後においても宅地内のガスの配管設備等の所有権が家庭用プロパンガス販売会社にあるものとする場合には、その旨を説明すること」といった内容に留まっています。つまり、配管の権利についての事実関係を説明すれば足り、販売会社との契約内容についての説明までは求められていません。自ら売主に確認をしたり、仲介業者に調査や説明を依頼したりすることも必要です。


関連記事

不動産売買お役立ち記事 INDEX

水道加入金は売買代金と別に払うものなの?


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。