年度末は社会人は忙しい
エントリー開始前のOB・OG訪問を進める二つ目の理由、それは解禁前後の3、4月は社会人も忙しくなるからです。学生は会社説明会に参加したり、並行して大学の試験とエントリーシートの提出……と本格的に忙しくなります。社会人は3月の年度末に近づけば近づくほど、忙しくなることが多いため、時間に余裕がなくなります。ましてや、有名企業の先輩は面接が始まる前に複数の学生から訪問の申し込みを受けるため、なかなか予定が調整しづらくなります。そのため志望業界・企業がある人こそ、4月の解禁前の比較的余裕がある時間を使ってOB・OG訪問をしておくことをおすすめします。解禁前に志望業界の先輩に訪問して関係を築いておけば、選考が始まってからも相談できるでしょう。
訪問歓迎!の社会人を探せるFacebookアプリ「茶会人」
OB・OG訪問の申し込みから、訪問までの手順の詳細は『OB・OG訪問のルールと マナー』を熟読することをおすすめしますが、希望するようなOB・OGを探せない場合はFacebookのアプリ『茶会人訪問』を使って探すことを、おすすめします。『茶会人』は気軽にお茶でも飲みながら話しませんかがコンセプト。
茶会人は大学の卒業生に限らず、学生に社会人との幅広い出会いの機会を提供するために開発されたFacebookのアプリです。学生の就活を応援したい訪問歓迎の社会人が登録していて、学生へのメッセージとプロフィールが公開されています。そのため、訪問を受け付けてくれる社会人が多いのです。メッセージ機能があるため、訪問だけでなく、ちょっとした相談もできます。私も登録していて、時間の許す限り対応しています。
ここで気をつけたいのはマナーを守ることです。Facebookのアプリのため、ネットで直接、簡単に連絡を取ることができます。そのため、キャリアセンターや人づてに紹介してもらうより気楽さがあるように感じるかもしれませんが、通常のOB・OG訪問同様、マナーを守ることが大前提です。直前キャンセル、連絡の不通は厳禁。訪問の後のお礼も忘れずにしましょう。
また、こうしたアプリを使用せず、Facebookで志望企業名を検索して社会人を探し、直接、訪問依頼のメッセージを送る方法も考えられますが、知らない学生から突然メッセージを送られることに不信感を持つ社会人は多いでしょう。ソーシャルメディアは出会いのチャンスをつくってはくれますが、最近はトラブルも多く発生しています。マナーを守って、有意義に使いましょう。
OB・OG訪問を通じて、社会人の大人に相談することで不安や悩みが解消されることがたくさんあります。この機会に親以外の「相談できる大人」の人とのつながりを持っておくことも、就活を乗り切る秘訣の一つとなることを覚えておいてください。