ロック・ポップス/国内ロック・ポップス、90年代の名盤の口コミ

L'Arc~en~Cielの転換期になった作品 「True」

ラルク・アン・シエルにとって初のオリコンチャート1位を獲得したアルバムで、初のミリオンセラーを達成した作品。外見で「ヴィジュアル系ロックバンド」と呼ばれますが、繊細で優しい音楽性を持っていることが感じられます。ロックやヴィジュアル系は苦手という方にもおすすめしたい1枚です。

投稿記事

繊細で優しい音楽性を持っているラルクのアルバム

■アルバム名
True

■アーティスト名
L'Arc~en~Ciel

■おすすめ理由

1996年に発売されたラルク・アン・シエルの4枚目のアルバムです。彼らにとって初のオリコンチャート1位を獲得したアルバムで、初のミリオンセラーを達成した作品です。

1stシングルからタイアップに恵まれていたラルクですが、この「True」という作品で人気が高まりました。このアルバムではシングルの「風にきえないで」や「flower」「Lies and Truth」、さらにアニメのエンディングテーマでもおなじみの「the Fourth Avenue Caf?」(2006年にシングルカット)などが収録されています。

ただハードなだけのロックバンドではなかった

見た目やhydeさんのボーカルでかなりハードな印象のあるラルクの曲は、聴き慣れるまでは好き嫌いが分かれるかもしれません。じつは私も「変わった歌い方だなあ」と思ってしまい、最初のうちは曲に入り込めませんでした。しかし、1998年の「HEART」を聴き、何かに取りつかれたかのようにインディーズ時代に発売されたアルバムまで一気にさかのぼって買い求めてしまいました。

メロディはロマンチックで、曲もポップやオルタナティブ、初期のころはニューロマンティックも取り入れじつに多彩でした。歌詞も女性受けするような優しいものが多いですね。メンバーそれぞれのルックスにも人気がありましたが、特にhydeさんの美少年ような繊細な外見とハードな歌い方のギャップに萌えた女性は多かったのではないでしょうか。

初期のラルクのピリオド

このアルバムまでドラムはsakuraさんでした。翌年にメンバーチェンジがあり、yuhikiroさんが正式に加入しています。

sakuraさんとyukihiroさんはサウンドのテイストにかなりの差があります。sakuraさんはじつはかなりの名手だったようで、表現力の高さで評価されていました。yukihiroさんはこれまでとは違った影響を与えていったと思われます。yukihiroさんの加入後の楽曲の幅が広がったのは、ドラムプレイの変化によるものでしょう。

外見で「ヴィジュアル系ロックバンド」と呼ばれるラルクですが、曲を聴いてみるとかなり繊細で優しい音楽性を持っていることが感じられます。ロックは苦手、ヴィジュアル系は性に合わない、という方にもおすすめしたい1枚です。


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