アメリカ社会の皮肉を謳ったシニカルな内容

■アルバム名
ホテル・カリフォルニア

■アーティスト名
イーグルス

■おすすめ理由

おそらく誰もが一度は耳にしたことのある洋楽の一つで、イーグルスの5作目のアルバムにあたります。
76年リリース、グラミー賞最優秀レコード賞を受賞し、彼らの代表作としてウエスト・コースト・サウンドの代名詞的存在でもあります。
勿論アメリカン・ロック史に残る名盤とされています。

当時の日本も、アメリカン・カルチャーの温暖で陽気な感覚に影響を受け、カリフォルニアという響きに新鮮なものを感じ取っていました。
ビバリー・ヒルズ・ホテルの夕日に映えるアルバムジャケットに、各々が憧れを抱いたはずです。
実際に当人たちは、産みの苦しみに苛まれ、優れた作品を求める期待に、相当なプレッシャーから思うような曲作りが進まなかったという逸話があります。
そこで盟友J.D.サウザーを呼び寄せて苦境を乗り越えました。

内容はとてもシニカルで、70年代当時のアメリカ社会の皮肉を謳ったものが殆どです。
当時脚光を浴び始めたダリル・ホールをモデルとした「ニュー・キッド・イン・タウン」や「駆け足の人生」「ラスト・リゾート」等、ウェストコースト・ロック界の凋落、商業主義化したロック界への皮肉、現代社会、都市社会の歪みへのアンチテーゼ等、意味深長な内容の楽曲で占められています。
60年代のヒッピー・ムーヴメントの終息により、ロックで世界が変わらない事を知った人々が次に求めたのは、集団ではなく個人の思い、内省に対する意義とその答えだったのです。
「1969年以来、スピリット(魂とワインの銘柄のダブルミーニング)をここには置いていないんです」という歌詞が印象的です。




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