ジブリの永遠のテーマ「人間と自然」のメッセージが伝わってくる作品
■作品名平成狸合戦ぽんぽこ (1994)
■監督
高畑勳
■出演
上々颱風、野々村真、柳家小さん
■DVD発売元
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
■ おすすめの理由
1994年に公開された、スタジオジブリ製作の「平成狸合戦ぽんぽこ」。
宅地開発が進む土地に住む狸達が、人間達に対抗する姿を描いた作品です。
■あらすじ
東京多摩丘陵でのんびりと暮らしていた狸達。
でも多摩ニュータウンのための宅地開発で、どんどんと自然が壊されエサ場も減り、エサを巡って縄張り争いをするようになってしまう。
このままでは住む所さえ奪われてしまうと考えた狸達は、先祖代々伝わる「化け学」を復興させ、人間達に対抗する準備を始め、四国などに棲んでいる伝説の狸の長老を呼び寄せ作戦を練るが…
人間達の宅地開発によって棲む場所を追われてしまう狸達。
自然な動物の描写がリアリティがあるので、迫力があります。
狸からの視点で描かれているので、自然は壊されすみかを追われる切なさ、哀しさが伝わってくると同時に、自然を犠牲にしながら都市開発を続ける人間として、申し訳ないような思いにさせられてしまいます。
ジブリの永遠のテーマでもある「人間と自然」のメッセージがはっきり伝わってくる、そして考えさせられる、いい作品だと思います。
開発、開発に走らずこの作品を見て、ある時には立ち止まって考えなければならない、開発によって得たものの便利さによって、失うものも考えなければ……と思わされる心に残るいい作品です。