成約事例

【せいやくじれい】

不動産の売買事例には、一般向けに売り出したときの価額である「売出事例」と、実際に売買契約が締結された価額である「成約事例」とがある。

よほど特殊な事情がないかぎり売出価額よりも高値で取引されることはなく、当然ながら両者が同額か、もしくは「成約事例」のほうが低い価額となるが、特殊要因によって相場よりもかなり低い価額で取引されたものは事例として収集されない(関与した業者が事例を報告・公開しない)ことも多い。逆に「売出事例」では、金融機関による担保評価を上げるためにわざと高値で公開したものも含まれる。

また、通常の相場で取引されても事例報告をしない業者もあり、「売出事例」の数に比べて「成約事例」はだいぶ少ない。国土交通省ではすべての取引について報告を義務付け、これを一般に公開する制度を検討しているが、特殊要因による相場よりも低額の譲渡事例をうまくデータから取り除く仕組みを作らないと、その事例地点や事例マンションの周辺で思わぬ損害を受ける売主が続出することになりかねない。


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。