Ricky Wilson秘伝の変則チューニング
ガイド:3曲目の「Ricky’s Delight」は、タイトルからThe B-52’sのメンバーだったRicky Wilsonに捧げたインストと理解します。彼は1985年に32歳の若さで亡くなってしまいました。The B-52’sとはアメリカでのツアーで対バンされていますが、生前、立花さんとはどのような交流があったので しょうか?
立花:
一緒にいる時間が長かっただけでなく波長の合う友人でした。ツアーの合間に教わったRicky秘伝の変則チューニングを今回も大々的に使ってます。Rickyは曲ごとにチューニングを変えていたくらいで、かなりのバージョンがあります。これを受け継いだのは、今や僕とドラムのキースの二人だけです。
Mac初期の都市名フォントがモチーフ
ガイド:「Fontかな?」にかけて、今回音源と一緒に発表されたフォントについてお訊きします。 フォントの名前はMonacoですよね。立花さんは過去にも、個展「タイポグラ フィー」や画集「タイポグラフィー」などの活動をされていますが、今回こういう形でフォントを発表された理由は? タイポグラフィーに関するこだわりなどがあれば、教えてください。
立花:
音楽やデザインは時代や場所の象徴です。文字はそれの最たる物でアイコンとしても好きです。今回は、スーザン・ケアの創造したMac初期の都市名フォントがモチーフになっています。
自分の半生記的な物
ガイド:今回のリリース、1曲目から8曲目 までは新作となっていますが、80年代的な部分もあったり、 土臭い曲もあったり、でも、どこにも属さないノンカテゴリー性を感じます。それは、過去の立花さんの作品からも感じますが、今回、曲を製作していくにあたって、何かテーマのようなものはあったのですか?
立花:
Macとのシンクロニシティの歴史、そしてそこからの超越を考え始めた時、自然にそれは自分の半生記的な物になりました。