交差する決意と想いを代弁する、グレーとスカイブルー
ハスナット氏との関係はゴシップ紙に書き立てられ大きな危機を迎え、その後、エジプトの億万長者モハメド・アルファイドの息子ドディ氏との交際が報道されます。本作では、カーン氏に「50億人が“愛してる”と言ってくれるわ。でも、私のそばには誰もいない」と、ダイアナ妃自らが終わりを告げる一方で、その後もカーン氏からの連絡を待ち続ける様子が描かれています。人々の“心の女王”になるという決意と、誰かに受け止めてもらいたいという想い……ダイアナ妃の決意と揺れる想いに、私たちは共感し、勇気づけられるかもしれません。本作が鮮やかに切りとるのは、離婚を決意したダイアナが、プリンセスからひとりの女性へと自立していく姿です。ファッションや色は単なる記号に過ぎないかもしれませんが、記号の変化は内面の変化をも物語ります。伝統的な王室の人間を演じるよりも、自身の幸せのために立ち向かうことを選択した、ダイアナ妃の強さと脆さに多くの人々が魅了されるのではないでしょうか。
【作品情報】
『ダイアナ』
10月18日(金)よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国ロードショー
(C) 2013 Caught in Flight Films Limited. All Rights Reserved
diana.gaga.ne.jp
【最新記事】
・ファンデーションが変える、正解色コーディネート
・現代版オードリー・ヘップバーンのカラー&スタイル
・秋まで着れる、夏トップスの2トーンコーディネート