夏目雅子さんの遺作となった映画
『瀬戸内少年野球団』
■監督 篠田正浩
■主演
夏目雅子
■DVD販売元
ポニーキャニオン
■おすすめの理由
敗戦後の淡路島。敗戦の混乱期の中で、野球という子供達にとって初めてのスポーツを通して戦後の新しい社会を生きていくというストーリーです。
この映画はただの子供たちのスポーツ映画ではありません。実際野球のシーンも多くはなく、どちらかというと敗戦による大人達の傷にも焦点をあてて描いています。誰もが敗戦による空虚感や脱力感を抱えながら、しかしこの四国の青い空のもと、なんとなく希望を見いだせるような作品となっています。
この映画の魅力はなんといっても、夏目雅子の美しさにあると思います。外見的な美しさだけでなく、内面的な美も画面から感じられます。彼女がこの主役を演じることによって、芯の強い女性へとこのキャラクターを昇華させています。
この映画が夏目雅子の遺作となりました。この映画を見ると、まだまだ夏目雅子をスクリーンで見てみたかったなと残念な気持ちになります。